大人はみんな、自分が子どものころ思っていたことや感じていたことを忘れてしまっています。
それが成長でもあるので仕方がない面もありますが、ときにはもっと想像力を働かせて、子どもの立場に立って考えてみることも必要でしょう。
例えば、落書きしている弟を注意したら、「ぼくだけじゃないよ。お兄ちゃんもやったよ」と言ったとします。
こういうとき、たいていの親や先生は腹を立てて、「人のせいにしちゃだめでしょ。人がやればあなたもやるの?まず先に謝りなさい」と叱ります。こういう言葉は大人が一番嫌いな言葉なのです。
でも、ひとたびその子の立場になって考えてみると、こういうことを言うにはそれなりの理由があることが分かります。
つまり、その子は、決して人のせいにしたりごまかそうとしたりしているのではなく、ただ「自分だけ叱らないで欲しい。叱られるなら平等に叱られたい」と思っているだけのことなのです。
そして、それは当然の気持ちです。大人でも、何人かが同じ失敗をしたときに自分だけ叱られるのはイヤです。叱られるなら平等に叱られたいと思うはずです。
これは1つの例に過ぎませんが、いつも「自分がこの子だったら・・・」と想像して、まずは共感的に理解してあげることが大切です。
その子の立場になって想像力を働かせると、見えなかったものが見えてくるようになります。すると、たいていの場合、子どもを許せるようになります。
親野智可等おやのちから
教育評論家
教育評論家。本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。『子育て365日』『反抗期まるごと解決BOOK』などベストセラー多数。人気…
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