人によってものの見方はけっこう違います。
たとえば、日曜日の朝起きたとき雨が降っていたとします。
このとき、「せっかくの日曜日なのに雨か。遊びに行けなくてつまらないな」と思う人もいれば、「雨の日曜日も静かでいいな。今日はのんびりしよう」と思う人もいます。
同じように、一人の子どもを見るときも人によって見方は違います。
ある子を見て、落ち着きがなくて困ったものだと思う人もいれば、
子どもらしく元気ですばらしいと思う人もいます。
宿題をやらないで遊ぶ子を見て、だらしないと思う人もいれば、
図太くて度胸がいいと思う人もいます。
このように、子どもを見ている自分の見方は絶対的なものではないのです。
そのことを、私たち大人は自覚していることが必要だと思います。
とくに、ある子に対して否定的な見方をしてしまうときには、
ぜひこのことを思い出して欲しいと思います。
そして、意識して別の角度から見直してみるようにしてみましょう。
そうすれば、まったく違う見方も可能だということに気づくはずです。
短所と長所は常に表裏一体の関係です。
それは、同じコインの裏・表なのです。
コインの裏しか見られないのはコインのせいではありません。
あなたの側に見る目がないだけのことです。
同じように、子どもの短所しか見つけられないのはその子のせいではありません。
あなたの見る目がないだけなのです。
親野智可等おやのちから
教育評論家
教育評論家。本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。『子育て365日』『反抗期まるごと解決BOOK』などベストセラー多数。人気…
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