朝なかなか起きられない子もいます。こういうときも、いきなり叱って起こすのはけっしていいことではありません。
これについても、いろいろな工夫をすることが大切です。
まず、大切なのは、毎日決まった時刻に寝ることです。決まった時刻に寝れば決まった時刻に起きやすいからです。
毎日バラバラの時刻に寝ていれば、決まった時刻に起きるのが大変になるのは当たり前のことです。
また、朝、親が部屋のカーテンを開けてあげて、朝日が差し込むようにするといいでしょう。これだと、体と意識が少しずつ目覚めることができます。
そして、時計も大事です。ある子は、自分の好きなオルゴールの曲が流れる目覚まし時計にしたら、目覚めが良くなったそうです。目覚まし時計を複数にしてうまくいった例もあります。
目が覚めたらすぐ水を飲むのもいい方法です。枕元に水の入ったペットボトルをおいて、ストローも用意しておくのです。ストローなら横になったまま飲めるからです。水を飲むことで体がしゃきっとして起き上がれるようになります。
寝るときに水で濡らしたおしぼりを枕元において、朝目が覚めたらすぐ顔を拭くというのもお薦めです。
寝たまま手足をにぎにぎする運動をしたり、軽いストレッチをしたりするのもいいでしょう。
朝の時間に、その子が好きなことができるようにするのもいいでしょう。それを楽しみに起きられるようになるからです。
このように、その子に合ったいろいろな工夫をしてみましょう。それでも無理なら、またそういう工夫をするのが難しいなら、親が起こしてあげればいいのです。
どうせなら、明るく楽しい起こし方をしてあげましょう。大人でも、家族に起こしてもらう人は大勢います。それでいいのです。
親野智可等おやのちから
教育評論家
教育評論家。本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。『子育て365日』『反抗期まるごと解決BOOK』などベストセラー多数。人気…
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