「父親と子どもの会話が大切だということはわかりますが、会話のきっかけがつかめません。いきなり仕事の話はできないし、何から話をすればいいでしょうか?」
こんなふうに語る父親がいる。
幼い頃から家族間のコミュニケーションがしっかりとれている家庭ならともかく、父親が多忙で、ほとんど家にいないような家庭では、「子どもと向き合え!」とか「子どもと会話しろ!」などと言われても当惑される方もいるだろう。
しかし、子どもとの会話のきっかけは、ごく簡単なことでいい。
○父親から子どもに「おはよう」「おやすみ」などの声がけをする。
○「今日の給食は何だった?」、「音楽発表会、どうだった?」など、
「別に」とか、「YES」や「NO」では答えにくい質問を投げかける。
基本的にはまずは挨拶だ。どんな家庭でも、「おはよう」などの声がけは家庭内の雰囲気を明るくする。子どもも、声をかけられることによって「自分は愛されている」と実感できるので、情緒が安定し素直な子に育っていく。
これは、ふだん会話が乏しく、どこかよそよそしい父子関係でも同じだ。
子どもは本来、話したがり屋だ。両親にいろいろなことを聞いてもらいたいと考えているので、父親から明るく声をかければ、しだいに口を開くようになるはずだ。
子どもが話したがらないというのは、話そうと思ったとき機会を作ってやることができなかった親のほうに責任がある。少し仕事がひまになったときでも、挨拶などの声かけを通して、子どもが話しやすい環境を作ってあげてほしい。
それでもきっかけがほしいという方には、「今日の給食は何だった?」など、「YES」や「NO」では答えられない質問が有効だ。「勉強はちゃんとやっているか?」だと、「うん」、「まあまあ」で返されておしまいになってしまうからだ。
子どもが「パンとシチュー」と返してくれば、「どんなシチュー?」に始まり、「給食はおいしい?」、「学校は楽しい?」など、話題を広げることができるので、英語で言う「HOW」の要素を盛り込んで、子どもから言葉を引き出すようにしてみよう。
清水克彦しみずかつひこ
びわこ成蹊スポーツ大学特任教授
文化放送入社後、政治・外信記者を経て米国留学。帰国後、ニュースキャスター、南海放送コメンテーター、報道ワイド番組チーフプロデューサー、解説委員などを務める。大妻女子大学や東京経営短期大学で非常勤講師を…
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