元来、アウトドア派ではなかった私が、著書や講演でアウトドア体県の重要性を唱えるようになったのは、子どもにいい影響があるためだ。
アウトドアと言っても二種類ある。一つは、キャンプ場などを利用し、バーベキューを楽しんだりテント生活を経験してみたりするという自然体験だ。
これを経験させると、子どもが見違えるようにたくましくなり生き生きとしてくるから不思議だ。
たとえば火を熾すという作業だ。火を熾すには薪となる木や枝を集め、風が吹いている中でも着火させるというプロセスが重要になる。集めてきたものに直接火をつけてもなかなかつかないので、新聞紙が必要になったり、創意工夫が求められる。
テントを張るにしても、どういう手順で張ればいいか工夫しなければならないし、自宅やホテルなどとは違う不便な生活を余儀なくされるので、今、自分がいかに便利な文明社会に生きているのかを肌で感じることもできるだろう。
トレッキングなど山歩きもいい。勾配がきつい坂道を登る中で、「もっと水を持ってくればよかった」、「カーディガンとかがあれば寒くなかったのに」などの気づきが得られるほか、妹や弟など自分より弱い人への気配りもできるようになる。
もう一つのアウトドア体験は、近所の公園などで思いっきり飛び回らせることだ。
首都圏や関西圏など大都市部では、トップアスリートが生まれにくいと言われる。これはインドア体験が主になっていることと無縁ではないだろう。
そういう都会では公園面積も限られたものだが、そんな中でも、鬼ごっこや缶けり、凧揚げやかくれんぼなど、わが国古来の遊びを父親と子どもとで楽しんでみてほしい。
ここ数年、子どもの体力低下が叫ばれ、まっすぐに走れない子どもや飛んできたボールをよけられない子どもの問題が指摘されているが、これらの遊びには、走る、曲がる、しゃがむといった基本動作に加え、タテヨコの動きが交じる。私もいざやってみると結構体力を使うことが分かる。
これらの遊びをさせることで、子どもに体力がついてくる。それと同時に父親のメタボ対策にもなるので、子どもをどんどん近所の公園に連れ出してみよう。
清水克彦しみずかつひこ
びわこ成蹊スポーツ大学特任教授
文化放送入社後、政治・外信記者を経て米国留学。帰国後、ニュースキャスター、南海放送コメンテーター、報道ワイド番組チーフプロデューサー、解説委員などを務める。大妻女子大学や東京経営短期大学で非常勤講師を…
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