勉強嫌いな子どもでも、パパと一緒、ママと一緒ならしぶしぶ応じる確率は高くなる。これは、勉強する習慣をつけるだけでなく、子ども自身に考えさせ、「考えれば必ず答えに行き着く」という経験をさせる意味でも効果がある方法だ。
一緒なら孤独感がなくなる。一緒ならつまずいても助けてもらえる。つまり子どもには安心感が得られる。また、「パパ、○○って知ってる?」と子どもが質問してきたときも、適当に返さず、「そうか、じゃあパパと一緒に調べてみるか?」と返してほしいのだ。
そして、できれば辞典や図鑑など書物で、どうしても時間がない場合はインターネットででも父子で一緒に調べ、答えにたどり着くプロセスを楽しみ、結果が出た満足感をともに味わっていただきたい。
わが家で言えば、小学校低学年から中学年にかけて社会科にまったく興味がなかった娘が、歴史に関心を示したり、世の中の出来事に興味を持つようになったりしたのは、私と一緒に織田信長や徳川家康について調べ、新聞をひもときながら、ガソリン税の仕組みや北朝鮮の後継問題などについて調べてきた結果だ。
夏休みの自由研究では、特に、それが社会科であれ理科であれ、「子どもの課題に親が手を出すべきではない」という意見があるはずだ。
しかし、私は、子どもが「よくわからないけど調べてみたい」とか「とにかく実験してみたい」と言い出したことを、パパも一緒になってやってみることが、子どもの好奇心を引き出し、社会科好きや理科好きにする一歩になると考えるのだ。
学びは「知るを楽しむ」ことから始まる。
子ども一人で調べることができたとしても、パパやママと一緒のほうが、がぜん楽しめるものだ。そこに、大人である親のアドバイスや別の視点(=アナザビュー)が加われば、ひらめきへのヒントにもなるし、興味を増幅させることだってできるはずだ。
清水克彦しみずかつひこ
びわこ成蹊スポーツ大学特任教授
文化放送入社後、政治・外信記者を経て米国留学。帰国後、ニュースキャスター、南海放送コメンテーター、報道ワイド番組チーフプロデューサー、解説委員などを務める。大妻女子大学や東京経営短期大学で非常勤講師を…
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