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コラム 教育

2009年05月15日

子どもにはお手伝いをさせよう!

 皆さんのご家庭の中で子どもを新聞係にしているところは多いと思う。新聞受けから朝刊を抜き取り、食卓まで持ってくる係である。それだけでも、子どもに責任感を植えつける意味ではプラスなのだが、子どもを伸ばすには、父親がもうひと工夫してみることをおすすめしたい。

 わが家では小学生の娘を気象予報士に任命している。朝刊一面に載っている天気概況を把握し、気温や降水確率を親に伝える係だ。たったこれだけで、子どもは随分違ってくるものである。

まず日本地図が頭に入る。天気は西から崩れること、地球温暖化で猛暑日が増え、台風も巨大化してきたことなどが、しだいに理解できるようになってくる。おまけに、必ず一面を見るので、世の中の大きな出来事について、私に「これ何?」と質問してくるようになる。何より、新聞を外から自宅内へ運ぶだけでなく、たとえ天気だけであっても、そこに書かれている内容を理解し、整理して伝える能力が身につくのがいい。

新聞係以外にも、父親が子どもにどんどんお手伝いを頼んでみよう。料理をすれば動植物の命の大切さが学べ、限られた材料で何ができるか頭で考えるようになる。つまり、アイデアが豊かになるのだ。また、手際よく作るにはどうすればいいか工夫するようになり、手を切らないようにと集中力もつく。洗車をすれば、効率よく車を洗う方法だけでなく、水の大切さなど環境にも心配りできるようになる。

子どもの思考力や創造力を育むうえで、お手伝いほど抜群の効果が期待できる「生活科目」はないといっていいくらいだ。

 この週末、さっそく父と子で、母親の家事でも手伝ってみよう。父親と一緒なら、子どもは嬉々として取り組むはずだし、父親にとっても、日頃の会話不足を補う絶好の機会になるはずだ。

清水克彦

清水克彦

清水克彦しみずかつひこ

びわこ成蹊スポーツ大学特任教授

文化放送入社後、政治・外信記者を経て米国留学。帰国後、ニュースキャスター、南海放送コメンテーター、報道ワイド番組チーフプロデューサー、解説委員などを務める。大妻女子大学や東京経営短期大学で非常勤講師を…

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