「羊飼いの少年と村人」
「スタートレックDS9」というTVドラマを見ていたら、この昔話が出てきた。
地球人のドクターが宇宙人に説明するシーンだ。
ドクター「羊飼いの子供がある日、狼が来たぞー!と村中に叫んだ。
村人は驚いて皆集まったが、それはウソだった。
少年は、狼は去ったと説明をし村人から賞賛された」
宇宙人「いい話ですね」
ドクター「いや、まだ続きがあるんだ。少年はおもしろくなって、次の日も、その次
の日も、狼が来たぞー!と叫んで回った。少年の言葉を信じる人がいな
くなったころ、本当に狼がやってきた。狼が来たぞー! 少年が叫んでも
村人は誰も出てきてくれなかった。少年も羊も狼に食べられてしまった」
宇宙人「なるほど」
ドクター「ウソばかりついていると誰も信用しなくなるという、地球の教訓さ」
宇宙人「ほう。わたしは違う教訓だと思いました」
ドクター「え?」
宇宙人「2度、同じウソをついてはいけない、って……」
なるほど、確かに一度目のウソは成功しているのだ。
視点を変化させると違う分析ができるようになる。
「アリとキリギリス」
ご存知の昔話。キリギリスは夏の間、歌って楽しく過ごしていた。アリは冬に備えて
夏の間もせっせと働いて食料を貯めていた。
そして冬、食べ物がなくなったキリギリスはアリに食料をめぐんでもらった。
地域によっては、キリギリスは死んでしまったという話になってはいるが
わたしたち日本人は多分、皆こう聞かされてきたのではないだろうか?
だから「せっせと働くことが大切だよ」と。
ん、ちょっと待てよ。
キリギリスは「夏の間楽しく過ごした」のである。
キリギリスは「冬はアリに食料をもらえた」のである。
キリギリスのほうが得だ!と思いませんか?
アリ=男性
キリギリス=女性
置き換えてみたら、現代にあてはまるような気がしませんか?
女性マーケットでビジネスを考えるのであれば、こういった
現代女性の価値観、ライフスタイルを「感覚」として
理解する必要があるのだ。
相沢正人あいざわまさと
キラー・コンテンツメーカー
1957年東京都生まれ。 成城大学文芸学部芸術学科卒業後、(株)光文社に入社。「茶髪」「公園デビュー」「シロガネーゼ」など生活する街に根ざした数々のヒット企画をネーミングと共に展開。同時にモデル発掘…
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