福岡で講演をしてきた。
20~30代の若者たちが対象の「ヂカギキ」というイベントである。
アジアンビートという主催者はアジアの若者たちとの
文化交流を目的にした団体。
確かに福岡という場所はアジア各国との距離を考えても、
その目的にはピッタリであろう。
イベントというライブがいいのは
会場に集まる人の「気」が感じられることだ。
福岡の若者たちからは「何かやってやろう」という
積極的な熱気が伝わってくる。
ついついこちらもヒートアップしていく。
おかげでイベント終了後の「打ち上げ」まで盛り上がる。
若者たちとの交流は明け方4時まで続いた。
さすがに体力の限界。
ひとつだけ感じていた「違和感」がある。
イベント準備から打ち上げまでを通じて感じていた違和感である。
それは……
福岡の男性たちの女性に対する気遣い、
サービス精神が少ない、ということであった。
聞いてみると、若い世代の男女比は福岡において4対6、
時に3対7に感じられることも多いそうだ。
なるほど東京などへ仕事を求めて福岡から出ている男性が多いのだ。
おかげで福岡では2人、3人と彼女がいる男性も
少なくないらしい(うらやましい?)。
結果的に男性優位な社会ができあがっているのだ。
そういえば、セブン&アイホールディングス系の出版社で
似たような思いをしたことがあった。
エレベーターを待っていて、扉が開いたので乗り込み
若い女性の部下のために扉が閉まらないようにボタンを押し
さらに降りる際に同じく扉が閉まらないようにボタンを押し
女性が降りたことを確認してから自分が降りたとき……。
「こんなこと、してもらったことないです」
女性に言われて、目が点になった。
こんなことは男性として当たり前のことだと思っていたのだが、
男性優位な社会では行われていなかったのか。
「個人消費をアップするために女性マーケット云々」
「女の時代」を生き抜いていくことをお考えなら
まず、身近な女性たちに小さな気遣い、
サービスをしてみたらどうだろう?
福岡には一度
サービス精神満点の関西男性(おもしろい)
サービス精神満点の東京男性(スマートに)
を大勢連れて行ってみよう。
福岡の男性たちを慌てさせるために。
相沢正人あいざわまさと
キラー・コンテンツメーカー
1957年東京都生まれ。 成城大学文芸学部芸術学科卒業後、(株)光文社に入社。「茶髪」「公園デビュー」「シロガネーゼ」など生活する街に根ざした数々のヒット企画をネーミングと共に展開。同時にモデル発掘…
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