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2009年04月25日

賢く楽しく生きるために

 はじめまして、経済エッセイストの井戸美枝です。30歳をすぎることから「もしかしたらこのままひとりかも・・・」という不安を抱き始めるおひとりさま。「お金が底をつかないかと不安で仕方がない」という主婦。おひとりさまでも、パートナーがいても同様に、自分のことは自分で対処できるチカラをつけることが大切でしょう。周りにあおらえることなく、粛々と準備しておけば大丈夫。この一年間のコラムを通して、女性が賢く楽しく人生をおくるために必要なお金の知識、生活術のヒントをおとどけします。

 私は、月に何度か、レンタル店に行き、DVDや音楽CDを借ります。映画では話題作やウィットに富んだコメディなどが好きなのですが、どうしても避ける分野があります。ホラー作品や戦争ものです。特に、ホラー作品は人に恐怖心や不安を引き起こすことがテーマなのでしょうが、まったくなじめません。同じように本屋さんへ行ってもなじめない本があります。「いよいよ日本も没落だ、破滅だ、さあ大変だ!」と、生活に不安をあおる類いの本です。経済やマネー関係に関しては勝手に「破滅本」と命名しています。景気の後退があれば、毎回「日本も終わりか?」と唱える狼少年のような著者もいます。確か10年以上も前にも同じことを書いていたでしょうと思ったりします。10年経ってみても、日本は没落せず、逆に円高になり、世界経済の避難地のような状況になっています。
 
 世の中、浮き沈みがあるのが当たり前です。特に、経済は、景気の良い時、悪い時ということがはっきりとしています。景気の良い時に、悪い時になったときの準備をするというのが知恵者のすることです。そして、同じように状況が悪くなっていくのなら、不安をあおったりせず、いかに生活を楽しみながら楽観的に同じ内容のことが書けないものかと思ったりもします。
 
 破滅本は手に取ることはないのですが、没落論にも聞くべきものがあります。最近では、旧大蔵省の財務官を務めていた榊原英資氏の「日本は没落する」(2007)があります。やはり「ニホン株式会社が没落する日」、「激変する世界市場、取り残された日本」というように目次を見ただけでも、国内産業への危惧とともに海外へ活路を見出す一方で、教育の問題を「「教育改革」亡国論」として論じています。
 
 しかし、昨年末に訪れたシドニーの本屋さんで気付いたのですが、経済の破滅本などはないのは当たり前ですが、経済全般の本がほとんどなく、例えばパーソナルファイナンス、スモールビジネスや不動産などに分かれています。経済全般に関心を持つ日本人の多さを考えると、単純に没落論を信じることはできません。
 
 将来を信じるか、信じないか、その人の個性に近いもののように思えます。私個人は、将来は明るいものだと信じています。粛々と準備をはじめるため、不安疑問に思われるマネーの話を軸に生活術についてもご紹介していきます。1年間、どうぞよろしくお願いいたします。

井戸美枝

井戸美枝

井戸美枝いどみえ

井戸美枝事務所代表

神戸生まれ。関西大学社会学部卒業。 ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士・キャリアカウンセラーとして、相談、講演、執筆活動を行う。複雑なお金にかかわる動きを、かんたんに読み解く経済エッセイストと…

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