年末年始、週末ごとにジャニーズ系、ガールズ系、海外アーティスト系とコンサートやイベントが行われる東京ドーム。私は車で近くを通ることが多く、信号待ちで横断歩道をドーム入口に向かってかたまりで歩いていく女のコ達を眺めながら「オシャレな女のコがいなくなったナ……」とつくづく思ってしまうのです。
ある一定年齢の女のコ達のファッションを瞬時に集団チェックをしてみると、一番多いのは流行のフワフワをファーやニットで取り入れて、足元はムートンのショートブーツ。さらに、帽子やマフラーにアニマルプリントで、ちょこっとトレンドもプラスといったスタイル。その着こなしにはファッション好きな女の子達である様子がうかがえるのに、一人として「オシャレ」に見えないのは何故なのでしょう?
それは若い女のコ達がすっかり「シマラー」になってしまった。量販店の「しまむら」で売っているような、そこそこに見えるレベルになった安い服が彼女達のワードローブの中心になってしまって、昔のように背伸びしてでも質の良いもの、デザイン性の高いものを買わなくなってしまった。海外の一流ブランド離れはもちろんのこと、ファッションで上を目指すことが無くなって、どんどん下に、子供ファッションに向かっているからだと思うのです。
ファッションだけでなく、ビューティも同様。「カワイイ」がデフォルメされて、子供達の好むバービーやリカちゃんのような顔がお手本となり、大きなカールのつけまつ毛と丸く描いたピンクのチークでつくるドーリーフェイスが、子供ファッションとしっくり馴染んでしまっているのです。
私達は、10代後半から20代の始めに、映画で観た海外の女優さんスタイルから、エルメスのケリーバッグやシャネルスーツの存在を知って、大人の女性への「憧れ」によってファッションセンスが磨かれてきました。ブラウンシャドウの使い方やまとめ髪のテクニックも、一歩でも大人の女性に近づきたい。そんな思いからディオールやサンローランの広告ビジュアルを研究して身につけたものです。
このままでは「エレガント」や「セクシー」といった大人の女性を表現する誉め言葉が復活するのは難しそうですが、10代からも20代からも「カワイイ」とは別に大人の女性への憧れは、生き方を含めて「カッコイイ」という言葉に集約されて、あちこちから聞こえてきます。
2011年、彼女達にとってのカッコイイ「姉さん」であること。ファッションもビューティも上向きに引っ張るためには、「カワイイ」に負けない「姉さん」ぶりを強化する必要がありそうです。
中村浩子なかむらひろこ
株式会社ヴィーナスプロジェクト 代表取締役社長
大学在学中より、光文社「JJ」において、ファッション・ライフスタイル担当の特派記者となる。その後、小学館「CanCam」を経て、光文社「VERY」、「姉VERY」、「STORY」の創刊記者を務める。オ…
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