とりあえず誉める

　3月29日、コスモビジネスフォーラムにて「ライフスタイルサロンをつくろう」プロジェクト緊急サミットのグランドステージ講師を、元VERY編集長 相沢正人氏と共に務めてきました。

　1500人以上の美容室、サロン経営者、スタイリスト、アシスタントの皆様が、一同に集まって終日貸切りとなる福岡国際会議場は、まさにライブコンサートが始まる前のような熱気でいっぱい。さらに本番前のリハーサルで初めて目にした私達の紹介映像は、K-1のオープニングテーマと共に炎バックにプロフィール写真が拡大され”気合い系”に仕上がっていて、ビューティイベントで講演するというより、ステージで勝負する！そんな気持ちにさせるオープニングでした。

　講師として期待されていたことは、私の読者モデル発掘の取材現場から生まれてきたオシャレに敏感な女性達の新しい消費、女性達が欲しかった新しいことに対して、当時はVERYの編集者だった、クリエーターの相沢氏が「茶髪」「公園デビュー」「シロガネーゼ」といった名前を付けることで、社会現象にまで広がっていったという女性マーケットを生み出した成功事例をお手本に、毎日女性のお客様と実際に接点を持つサロンだからこそ得られる生の情報を、地域、コミュニティに合ったライフスタイルサロンづくりに生かしていただくといった内容でしたが、トークイベントでありながら、セミナーのように皆様が熱心にメモを取られている様子にビックリ。関西人ならではのサービス精神で、ここで笑いと共にウケて欲しいと思う自虐ネタまでしっかり書き取られる真面目さに、皆様の真剣さがステージまで伝わってきました。

　では、一体どこで一番メモを取られていたかというと、私が初対面の女性に会った瞬間に必ず「好きになってもらえる」とか、その後30分以内で「相手のプライベートな悩み」まで聞き出しているといった女心を瞬時で射止めた事例のところです。取材でお話しをうかがう前に、まず、どんな人に会ってもその人の一番ステキなところを見つけて「誉める」。容姿のステキなところ、ファッションセンス、あるいはその方が大切にしている価値観に触れられれば最高です。「誉めポイントの見つけ方」「誉め方」などなど、具体的なテクニックを聞きたいというお声もありましたが、限られた時間内でお伝えしたかったことは、結局、女心をつかむためには、相手から言われる前に「女性の気持ちを察する」努力をし続けるということ。「誉める」というのはそのまず第一歩になるということです。

　会場に集まった皆様は、もちろん仕事の為に真剣に聞いて下さったと思うのですが、実はコレって男性にとっては「恋愛を成功させる方法」としてもかなり使えるもの……。女性にとっては気分を上げてくれる男性が増えると幸せだし、講演が公私共にお役に立てば幸いです。