ご相談

講演依頼.com 新聞

コラム ライフスタイル

2018年06月20日

活字と違う手書きのインパクト

手書き文字の広告ポスター例
手書き文字の広告ポスター例

電車に乗っていて、この2枚の広告を見て気が付いたことがあります。
決して「脱毛」「薄毛」のことではありませんので、ここで読むのを止めないで下さいね。
(人目を気にしながら撮ってきました。)

手書き文字は、興味がなくても、ついつい読んでしまうということです。

さて、日常では、電車の中、手元でスマホ、見上げると中吊り広告。
スーパーに陳列している商品のパッケージの商品名、商品内容。
本屋に並んでいる本や雑誌の表紙も背表紙も。
標識、看板、書類も活字・活字・活字。
この活字ばかりの生活、そして、それらが私達の景色となっています。

沢山の文字が並ぶ活字の中で、自分が必要としている情報を見つけるには、時間がかかります。
活字慣れしていますので、フォントを変えても、なかなか強烈なインパクトを感じることは出来ません。

しかし、手書き文字は違います。目立ちます。
スーパーマーケットや本屋のポップに手書きが多いのも、目立たせるためのテクニックです。

例えば、日本酒や焼酎のラベルを思い出してみてください。
ネーミングの印象とマッチした筆文字で、イメージがはっきりとし、インパクトがあり、個性が光っています。
再度同じ瓶のラベルを見れば、飲んだことがあるかは記憶に残っているはずです。
ワインでは、そういうわけにはいきません。

では、なぜ手書き文字が目を惹き、記憶に残りやすいのでしょうか。

手書き文字というのは、どのような人が書いたのか想像してしまうという特性があります。
この2つの広告の場合には、湘南美容外科の院長先生が書いたのか。
渡辺直美さんの直筆なのかと想像します。
また、「書は人なり」と言われる通り、字を見て、書いた方の人となりを判断します。

そして、上手かどうか、好きか嫌いか、読みにくいかどうか等まで、瞬時に感じています。
ですので、つい目が留まり、何と書いてあるのか読んでしまうのです。
更に、どう感じたか、そう感じた理由やプロセスが、より記憶に残ることに一役買っているのです。

また、手書き文字・筆文字には、商品のイメージや伝えたいことを文字だけで表現できるという魅力があります。
温かみ、力強さ、勢い、繊細さ、色気、スタイリッシュ、素朴、高級感、庶民的、、、等々。
今回、わたくしも『肉』を イメージして書いてみました。

活字に溢れた現代、一日中活字慣れした目に、手書き文字が新鮮に映り、目が留まるのは、至極当然のことなのです。
直ぐに読める活字より、何と書いてあるか注意しないと読めない文字というのも、目を惹くための戦略になり得ると考えます。

目立ち、印象に残るようにするには、活字より手書き文字・筆文字ということですね。
手間をかけても手書きにする価値が、そこにあります。

手書き文字「肉」

山本京子

山本京子

山本京子やまもときょうこ

書道講師

書家・書道美文字講師 東京都出身。 日本を代表するいくつかの書道展で、入選入賞をし、最高賞も受賞している書家である。東京 自由が丘、原宿で、大人の女性限定の書道美文字教室「salon de 書」を…

  • facebook

講演・セミナーの
ご相談は無料です。

業界21年、実績3万件の中で蓄積してきた
講演会のノウハウを丁寧にご案内いたします。
趣旨・目的、聴講対象者、希望講師や
講師のイメージなど、
お決まりの範囲で構いませんので、
お気軽にご連絡ください。