昨今のネット社会の中、なぜか「手書き」に注目が集まっています。
出版される本に、フェルトペンや筆で手書きされた帯がついていると売れるそうです。
お店に行っても、活字より手書きのポップは目立ちます。
年賀状も手書きされたものは印象的で、記憶に残ります。
手書きというのは、活字に比べ、説得力、信憑性を感じると言われています。
自筆のものには感情が入り、人柄、温かみ、情熱、勢いというものが自然に出ます。
書いている時の体調も字に現れますから、偽れないのです。
この活字に溢れた現代社会だからこそ、手書きの温もりある字が人の心に伝わるのです。
ですから、手書きを普段の生活に取り入れて、相手に伝えてはいかがでしょうか。
活字だけの書類に、ちょっとしたメッセージなどを手書きした付箋紙や名刺を添付するだけで、
相手の印象に残ります。
スピード、簡略化の流れの中、時代に逆行しているからこそ、
相手を大切に思う気持ち、真心が伝わります。
手書きというのは少々手間がかかります。
受け取った方には、その手間をかけて下さったという嬉しさが生まれます。
大事に思ってくれていると感じるのです。
そして、心のこもった丁寧な字、読みやすい字は、誠実さ、正確さ、思いやりを感じます。
ビジネスシーンでは、この人に仕事をお任せできるという安心、信頼に繋がります。
でも、ご自分の字に自信がない方は沢山いらっしゃいます。
人は文字を書くとき、脳に記憶された形の文字を書きます。
一般に脳に記憶されている文字は、普段ご自分が書く字。
書道やペン字を習った経験のない方は、「大人の字」を学んでいませんので、
意識をして書かなければ、改善はされません。
特に平仮名は、小学生までしか習いません。
この平仮名の書き方が分からない方は非常に多く、書き方をレクチャーしますと、
「こんな書き方を知らなかった。」とおっしゃいます。
例えば「あ」「を」のバランスの取り方、書き方がお分かりになりますか。
子供の時に習った字をそのまま書いても、それでは元気いっぱいの幼さのある字です。
やはり、大人は大人らしい平仮名を書きたいものです。
平仮名だけでも綺麗に書けると手紙など見違えてまいります。
一般に使用する平仮名は46文字。たった46文字の書き方を覚えれば良いのです。
美文字のバランスやコツを学んで、ビジネスや生活に是非役立てて頂きたいです。
そして、大事な時「手書き」で思いを伝えてください。
山本京子やまもときょうこ
書道講師
書家・書道美文字講師 東京都出身。 日本を代表するいくつかの書道展で、入選入賞をし、最高賞も受賞している書家である。東京 自由が丘、原宿で、大人の女性限定の書道美文字教室「salon de 書」を…
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