あけましておめでとうございます。今年初めてのコラムになります。
本年もよろしくお願いいたします。
今年は年始に甥っ子が大学に無事合格する、という嬉しいニュースが飛び込んできました。
どんな言葉を贈ろうかな、と思い、「大きな夢をもって」とか「何事にも積極的にチャレンジを!」とか
青年期の若者に向けた様々なメッセージは数あるけれど、究極に大切なことって何だろう、
と私なりに考えてみました。
ちょっとありきたりな気はしますが、やっぱり心身ともに健康に過ごす、ということではないかと・・・。
健康でないと、どんな大きな目標を持っても達成できないですものね。
では心の健康、を保つには何が必要か。
まず“強さ”は必要。では“強さ”とは?
随分昔、友人と話し合ったことがあります。
友人は母親から、“強さとは、負けないこと”と言われたという。
なるほどなあ、と思ったことを思い出しました。
いつも勝たなくてもいい、でも負けないで、諦めたり、やめたり、腐ったりしないこと。
確かに勝ち続けなくちゃと思って、いつかポキンと心折れちゃうより、
悔しいな、でも負けないぞ、という心持ちでいれば、持ちこたえられる。
そしてはっ!と気づいた時には強い自分が笑ってるかも。
と、ここまで考えて、今度は私の父親がいつも言ってることを思い出しました。
“平凡でいい。普通が一番幸せ。そして一番難しい。”
私は上昇志向が強いので、華やかなことや現状よりももっともっと…
という方向につい気持ちが向かってしまう性格。
なので若い時には特に、平凡な幸せなんて持ってて当たり前、
私はもっとそれ以上を掴みたい、と思ってしまい、この言葉にピンとこなかった時期も。
家族や自分が元気に学校や仕事に通うこと、夫婦や兄弟、家族が仲良く、
友人との関係が良好であること、そもそも家族や友人に恵まれていること。
でもその後の人生や日々の相談業務において、そんな当たり前の幸せと思っていたこれらのことも、
毎日続けていくことがいかに難しいことであるかを知り、
そして当たり前のことではなく、大切な、ありがたいことであると実感。
どんなに富や社会的地位を得たとしても、家族が仲が悪く、友人ともいがみ合っていたら、
何も持たないのと同じ、ちっとも豊かな人生には感じられないですよね。
今は、この言葉の重さが少しわかったような気がします。
“強さとは、負けないこと”
“平凡でいい。普通が一番幸せ。そして一番難しい。”
この二つの言葉には共通のメッセージがあります。
大きな野心を掲げるのではなく、地道に日々与えられている役割を誠実にこなすこと、
その役割に感謝の気持ちを持ち、勇気を持って努力し、継続すること。
そしてそれを日々続けることはとっても難しく、有りがたいことなんだと知ること。
だからうまくいかない日もあるさ、でも諦めるなよ、
うまくいった日はうまくできた自分を褒めてあげていいよ、そんなメッセージではないかと。
そしてそんな毎日が続けば、どんな大いなる目標も達成できる、
強くて幸せを手にした、心の健康な自分が待っている未来があるのではないかと思います。
私は心理学を勉強してやっと気付けたことがたくさんありましたが、
世の中の父、母からのメッセージにはそんなことは特別に勉強しなくても、
なんて有りがたい、理にかなったメッセージが溢れていることでしょうか。
その様なことにも感謝して、深い意味を込めて、
“心身ともに健康で”という言葉を甥っ子に贈りたいと思います。
またすぐ基本を忘れてしまう、自分にも戒めをこめてこの言葉を大切にする一年にしたいと思います。
そして何よりもこのコラムを読んでくださった皆様にとって
“心身ともに健康な一年となりますようにー” 心よりお祈り申し上げます。
渡邊洋子わたなべようこ
公認心理師
大学卒業後、株式会社博報堂に入社し、ラジオ局、新聞局で勤務。ラジオ局ではFM局の番組のスポンサー業務を、新聞局では読売新聞担当として新聞広告業務に携わる。その後出産のため退職し、専業主婦を経験。200…
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