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2019年05月15日

令和は自分に優しく、頑張る時代に!

5月から新元号、令和になりました。
改めましてどうぞよろしくお願いします。

10連休は良い時間をすごされましたでしょうか。
今年は10連休ということで、新入生や新社会人、環境の変化があった方のお休み明けのメンタル面が心配されています。長かった分、ゆっくりできて、新生活の緊張や疲れを癒せる時間になっていればよいな、と思いますが、中には連休後、学校や会社に行きたくない、なんとなく体調が優れないなど五月病のような症状が出る方もいるかもしれません。今回のコラムは、そのような方に少しでも参考になるお話ができればと思います。

 まず五月病のような、と書きましたが五月病について簡単にふれておくと、五月病は病院などで使用されている正式な病名ではありません。4月から年度が変わり生活環境が変わった方が、目立った病気があるわけでもないのに、なんとなく調子が悪く、会社や学校に行きたくない、仕事に集中できない、といった症状が連休後も改善されない状態のことを総称して「五月病」と呼んでいます。

原因として考えられるのは、やはり生活環境の変化によって、知らず知らずのうちに疲れや緊張によるストレスを溜めてしまいやすいことがあげられます。

特に、新入生や新社会人は受験や就職活動を乗り越えて、新生活をスタートさせているので期待もひとしおです。その高すぎる期待が“思ったようなところではなかった”“自分はうまく溶け込めていないのではないか”“クラスや配属先が希望と違った”などちょっとしたことでも、大きなストレスに感じてしまいます。

またそれでも何とかしなければ、と体調以上に無理をして頑張りすぎてしまう場合もあり、悪化させてしまうことなども考えられます。

なので、対策としてまず
1つ目は、「五月病」という言葉も生まれるくらい、新入生や新社会人、引っ越しなどで大きく環境が変わった方にとって、生活環境の変化はそれだけでかなり身体にストレスがかかっています。それを自覚していただくことが大切です。なので睡眠時間の確保や好きな音楽を聴いたり、ゆっくりお風呂に入ってリラックスするなど、自分の心身をいたわる時間を意識して作ること。

2つ目は、100%理想通りの状況ではなくても、すぐに結論を出そうとしないで、ゆっくり構えて行動してみること。

この学校、この会社にはいりたい、この職業につきたいと大きな目標をもってそれを達成した人ほど、ちょっとでも思っていたのとは違う場合、大きな失望となってしまいがちです。足りないものに目がいってしまい、それが揃わないとすべてうまくいかないような気になってしまうこともあります。

例えばあまりなじめなさそうなクラスになってしまっても、配属先が全く希望の部署でなかった場合でも、まずはそこでできることを淡々とやってみてください。

クラスでちょっと声をかけやすそうな子に“おはよう”って声をかけたり、そこの仕事を覚えて、先輩社員から話を聞いてみたり、先回りして考えすぎず、まずは行動あるのみ、行動することが大切です。頭で考えるだけでなく、実際目に前のできることに全力で取組み、体験を積み重ねていくことで、必ず見えてくることがあります。

もしかして一年後にはコミュニケーション力がすごくついて、どんなクラスになっても大丈夫な自分がいるかもしれないし、全く希望ではなかった部署ですごくやりがいを見つけられているかもしれません。そして3年後元々行きたかった部署に行くことができた時に、その経験が大きく役立つかも…。

イソップのお話で言えば、うさぎじゃなくてかめでいいんです。焦って結果を出そうとして、心が折れちゃうより、遠回りに感じることがあるかもしれないけど、自分が選んだ環境を信じて焦らずゆっくり目標に近づいていけば、はっと気づいた時、違う景色が見えていると思います。

 3つ目は、上手にお休みを取るようにすること。
最近は働き方改革で、平日に有休を取ることが推奨されています。
勤務している日にきっちりと集中して働くためにも、祝日のない6月にも遠慮せずお休みを申請してください。初めは無我夢中で緊張して頑張っているので、自分の疲れなど体調不良を見落としがちです。よく自分の心身と向き合って、夏本番を迎える前に疲れをリセットしておくことは重要なことです。

 新時代は、“自分に厳しく頑張る”のではなく、“自分に優しく頑張る”時代に。
自分の心身と優しく向き合って、五月病をのりきってください。

渡邊洋子

渡邊洋子

渡邊洋子わたなべようこ

公認心理師

大学卒業後、株式会社博報堂に入社し、ラジオ局、新聞局で勤務。ラジオ局ではFM局の番組のスポンサー業務を、新聞局では読売新聞担当として新聞広告業務に携わる。その後出産のため退職し、専業主婦を経験。200…

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