新しい年を迎えましたが年々1年があっという間に過ぎ去っていくと感じているのは私だけでしょうか。
その間にも諸行無常と言うように周りの状況は絶えず変化していっております。
会社においても新入社員が入ってきたり転勤が有ったりと環境も変化していきます。そこで結果を出し続けるには、時代の変化に合わせ仕事のやり方も変えていかなければなりません。
つまり、それまでの考え方や習慣をどこかで捨て、新しいものを取り入れていく、「学び、捨てる」ことを心がけていく事が大切なのです。
私も三越時代異動が多く色々な部署を経験させてもらいました。
当初は、自分はその部署で必要とされてないから異動させられるのかなあと感じ落ち込みましたが、途中からこれは自分を磨く良いチャンスだと考えるようにし、新しい部署で学びそれまでの古い考え方を捨てていきました。1年目は学び、2年目は自分なりの提案をし、3年目は古いものを捨て新しいものを軌道に乗せていくということを実践していきました。捨てる勇気を持つことで自信を持ち、過信に変えないようにしてきました。
以前、海上自衛隊の幹部学校で講演させて頂いたことがあります。
幹部学校とは、自衛官もリーダーや参謀を育成し、シンクタンクとしての研究も行っている、自衛隊のエリート養成所兼研究所だそうです。驚くことに生徒の平均年齢は四十代前後、キャリア二十年ぐらいの各部署で指揮官にあたるベテラン達が再教育を受けるのです。
そんな幹部学校でまず行うのが、「ベテラン達の鼻をへし折る事」だそうです。二十年ものキャリアがあればたいていの人は、考え方やスタイルが固まってきているものです。何度も成功体験を重ね、仕事に対する自信もあるでしょうし、知識やノウハウなども自分の中に溜め込んでいるでしょう。それでも自衛隊の現場というのはいざとなったら想定外のことも起こりうるのです。
だからそんなベテラン達でも真摯な気持ちで事に臨み常に「学び、捨てる」事が如何に重要かを気づかされていくのです。
「学び、捨てる」姿勢を忘れずに物事に取り組んでいきたいものです。
上田比呂志うえだひろし
大人の寺子屋 縁かいな代表
大正時代創業の老舗料亭に生まれる。幼い頃より家業を手伝い、"おもてなし"という、日本文化のDNAを受け継いで育つ。1982年に大手デパート・三越に入社。同社の社内研修制度によりフロリダで開催されたウォ…
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