誰だってポジティブになりたいと思っている。
よく「ポジティブになりたいのですが、どうしたらよいですか?」や、
「●●さんみたいに、ポジティブになれません」「人から言われるのが怖いです」とよく言われる。
私はよく「ポジティブですね!」と言われるが、人それぞれ「ポジティブ」の定義が違うはずだ。私だって落ち込むこともあるし、悩んだりもする。人はそれぞれ、色んなストレスを抱えている。ただ、どうやってそれを対処するかがポジティブなのかネガティブなのかが決まるのではないか。どうやってというのはまず自分のことを理解しておかなければならない。
「どんな時に、やる気になったり活力がでて、どんなときにやる気がなくなったりするのか」
こんな感じだろうか。
私は、すごく落ち込むことがたまにあるが、だいたいその時は決まって同じ状態の時なのだ。原因がわかっているので「あーだからか」と思えるし、「明日は明日の風が吹く」なんて呑気な気持ちになることもできる。また、私はピラティスの講師をしているので、そんな時は自分で呼吸法を行って、気持ちを整えたりする。
現代社会、多くの人が、自分がしたいこと、しなければならないものがあってそのジレンマもあるのではないか。
その中で、自分を知ることも大事だし、自分の心の軸を持つものもとても大切だ。色んなものを取捨選択する大事なバロメーターの役割もある。
しかし、自身を守ろうとする固く曲がらない幹はたまに苦しさを生む。心の軸となる幹は、グネグネと柔軟な幹の方が楽な気がする。相手の気持ちに寄り添ったりする瞬間もあっていいはずだ。
たまには、「まぁいいか!」こんな風に思っていやな気持ちを吹き飛ばしてほしい。
伊藤華英いとうはなえ
競泳オリンピアン(北京/ロンドン五輪 水泳女子日本代表)
べビースイミングから、水泳を始め、15歳で日本選手権に初出場。女子背泳ぎ選手として注目される。2008年日本選手権女子100m背泳ぎで日本記録を樹立。初めてオリンピック代表選手となる。その後、怪我によ…
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