【研修トレンド通信002】
新入社員の「自分力」、どのくらいですか？

　ここ何年かは、新卒社員の採用が大幅に増えており、就職氷河期時代の苦労を知る者としてはうらやましい限りです（笑）。そのような中で現在、新入社員向けの研修・研修系講演が増えています。新入社員向け研修というと、まず思い浮かぶのが、マナー研修やコミュニケーション研修だと思います。しかし、ここのところの傾向として、「セルフモチベーションアップ」と「キャリアアップ」を兼ねたような依頼が増えています。

　例えば、今年4月入社の新入社員に向けて、「夢を持って仕事を頑張ろう」という気持ちを育てたいといったお問合せがありました。こういった案件の多くは9月に実施されます。というのも、この時期は入社してちょうど半年が経過した時期でもあり、実際の業務の中で社会の厳しさを目の当たりにして、徐々にモチベーションが下がってくる頃でもあります。そこで、入社したときに抱いていた夢をもう一度思いおこさせたり、または新たに自分の夢を見つけようと考える姿勢を育てるきっかけにしたい、など、新入社員が自分自身でモチベーションをコントロールする力を育てることを目的とした研修へのお問い合わせとなっています。

　こうした研修をセルフモチベーションアップ研修と呼んでいますが、このモチベーションを自分で管理する力がどのくらいあるかということが、今後の企業戦力になっていく上で重要な要素になっているため、早い段階からこうした力をつけさせるように研修日程にも組み込まれているようです。また当初から組み込まれていなくても、時間の経過とともに研修の必要性を感じ、急なお問い合わせをいただくことも少なくありません。

　自分の面倒は自分でみられる「自分力」が、新入社員には最も必要なスキルとして求められているということでしょう。新入社員向けだけでなく全体的に言えることですが、こうした事例の他にも、スキル習得の研修よりも「考え方」や「心のあり方」を考える研修に今の流行があります。

　情報過多の現代だからこそ、エネルギーが直接ぶつかり合う研修や講演が、「自分力アップ」には最適なのかもしれませんね。

（2007年9月11日 / 発信：「講演依頼.com」 研修チーム）

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