【研修トレンド通信005】
人間力はスキルにも勝る？

　先日、テレビのニュース番組で、ある就職支援をしている企業が21世紀に向けて新しいリーダーシップ講座を開催するという報道がありました。ビジネスのハウツーは教えずに、リーダーになるに相応しい人格形成を中心に考えたプログラムだそうです。

　これは最近の研修の傾向を反映する事例だと思います。今までは、即実践できる実務的なスキルを学ぶ研修が多く、人間形成に対する研修は、講演というスタイルに留まっていました（弊社でもそのような内容の講演のお仕事は多く頂戴してきました）。しかし、インターネットが普及し情報が溢れる現在では、スキルに関する情報は個人である程度学ぶことができますし、逆に、そうした社会の中で他人と関わりながら人間のあり方というものを学ぶシーンは減ってきています。

　また、少し前に飛躍的に導入が広まった「成果主義」による人事制度により、「リーダー＝仕事の結果が出せる人」という定義が固まってしまいました。もちろんリーダーになるような方々ですから、結果を出せる方々なのは当然です。ただ、結果を出せる、それだけでいい訳ではないのです。結果さえ出せば、その他の事はどうでもいい。例えどんなに嫌な性格でも、汚い手段を使っていたとしても（！）、結果があればそれでいいリーダーでしょうか。

　リーダーとは、やはり皆に慕われる存在でなければならないと思うのです。そうした時、何が決め手になるかというとその人の人間性や、人に対する思いやりだと思うのです。それをよく「人間力」と称します。「人間力」の向上は、結果だけのリーダーから、慕われるリーダーになるための重要な要素なのです。

　「講演依頼.com」では、人間力育成に注目したリーダー養成プログラム（下記参照）や、スキル研修の中に人間力育成に関わる講演をセットにしたプログラムのご提案もしております。一歩踏み込んだ研修に是非「人間力」というキーワードを考えてみてはいかがでしょうか。

（2008年1月22日 / 発信：「講演依頼.com」 研修チーム）