講演会実績レポート
   
 
 
 
安孫子薫
  講師名 安孫子薫(元ディズニーリゾートカストーディアル部長)
  主催 :大手自動車部品メーカー様
  聴講対象者 :主催企業管理職 150名様
  実施日

:2013年11月

   

  依頼背景
 

大手自動車部品メーカー様が年一回開催している管理職向けの品質向上セミナーに同行しました。毎年、同業界の専門家の方に品質向上の講演をお願いしているそうですが、今回はまったく別の業界の方から、別の視点で品質向上について学びたいということでした。そこで白羽の矢がたったのは、元ディズニーリゾートカストーディアル(掃除部門)部長の安孫子薫氏。『東京ディズニーリゾートの「パーク品質向上施策」』というテーマでご講演いただきました。同氏は、ディズニーランド創業時のメンバーで掃除部門の責任者を務めた後、ディズニーランド、シー、リゾートの運営部長として25年間、様々な面から東京ディズニーリゾート(TDR)を支えてきた方です。特に、TDRを陰で支える掃除部門(カストーディアル)でのご活躍は素晴らしく、今までの掃除の概念を一掃し、「清潔」かつ「安全」というTDRのイメージを根付かせました。今回はそんな安孫子氏のご経験から、TDRの品質管理についてご講演いただきました。

   
  講演内容と担当営業の感想

突然ですが、ディズニーキャストの行動基準をご存じですか?

今では有名になりましたが、お客様(ゲスト)にハピネスを提供するための「SCSE」という行動基準があります。Safety(安全)、Courtesy(礼儀正しさ)、Show(ショー)、Efficiency(効率)の頭文字をとったもので、それぞれの並びは優先順位を示しています。つまりディズニーは、ゲストにハピネスを提供するための行動基準として、「安全」を最優先に考えているわけです。「安全」こそが最大のホスピタリティなのです。

ゲストが滑って転んだり、怪我をしないためにも、ディズニーの掃除はいつも完璧でなくてはいけません。99%ではいけないのです。そのため運営中は、あらゆるエリアの通路を15分おき、トイレは45分おきに掃除します。また、ディズニーの掃除には「赤ちゃんがハイハイできるレベル」という基準があります。ナイトカストーディアル(閉園から開園までに毎日行う大掃除)では、床や壁などすべてを水で洗い流します。そのため、排水溝は3メートルごとに設置されています。トイレの便器にはウォッシュレットもなければ、蓋もありません。なぜなら便器も水で洗い流すためです。そこまで徹底して掃除をして初めて「安全」なのです。

なぜ、ここまで徹底した掃除ができるのか。それは掃除が目的ではなく、ゲストのハピネスのための掃除だからです。喜んでいただくゲストの笑顔を想像しながら、キャストは掃除をするのです。

今回は品質管理がテーマでしたので、上記のような内容をピックアップしましたが、その他にもディズニーならではの様々な仕掛けもお話しいただきました。「なぜTDRの出入り口は一つなのか」「なぜアルバイトキャストは数時間のセミナーだけで、ホスピタリティのプロになるのか」「ディズニーの真のバリアフリーとは」「パークの導線作り」など、様々な話をしていただきました。TDRはサービス業界ですが、まったく別の業界・職種でも応用できることは多いのではないでしょうか。

最後に、安孫子氏の話を聞いて、TDRは特別な事をしていないことに気が付きました。「ゲストにハピネスを提供する」という目的を見失わず、あたり前のことを徹底するのがディズニーの究極のホスピタリティなのではないでしょうか。

ホテルや百貨店、レストランなどで「誤表示」の問題が取り沙汰されている今、初心に戻り、各企業の理念やミッションを見つめなおすことが求められているのだと思います。


   

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