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2019年03月15日

働き方改革‐まとめ編

さて、働き方改革について一年考えてきましたが、今回は最終回、まとめ編です。

以下がこの一年の連載の見出しです。

  1. -働き方改革~はじめに
  2. -「まずは管理職の考え方を改革せよ」
  3. -「どうやって効率化すればいいの?その手順、考え方」
  4. -職種別働き方改革~「営業編」
  5. -職種別働き方改革~「事務職編」
  6. -職種別働き方改革~「管理職編」
  7. -さまざまな働き方について
  8. -働き方改革の事例
  9. -働き方改革の事例その2
  10. -パラレルキャリア
  11. -海外の働き方改革に学ぶ
  12. -まとめ

この働き方改革は、2015年ころから国が看板を掲げたところから始まりました。それは、今後、日本の経済を支える労働人口が減っていき、国としての生産性を維持しなくてはならない、という理由があるからです。そのために、より多くの人に働いてもらい、生産性を向上してほしいのです。

それを受けて、企業では様々な取組が始まりました。労働時間の短縮、定年の延長により、シニアの再雇用。副業の承認、育児から復帰しても元の職場に戻れる制度、テレワークや一日6時間勤務など…。働く人が減ってくると、企業も選ばれる側になってきますから、こうした制度をいかに充実させていくかが今後の課題となってくるでしょう。今年の春から有給取得の義務化が実施されることになりましたが、会社としての取り組みをみると、まだまだ大手が中心で、中小企業の現場ではそれほど浸透していない実感を受けます。これをきっかけに小さい企業でも働き方改革が進むとよいですね。

仕事や働く環境も、いまどんどん変化しています。

たとえば金融の世界では、キャッシュレス化が今後も進み、ATMの数は減っていき、お札や硬貨をやりとりする場面はだんだん減ってきます。30年後、銀行というビジネスモデルは大きく変わっているでしょう。またAI化が進み、単純作業はどんどん機械に置き換わっていくことが予想されます。こうなってくると、人に求められるのは価値を生むことです。

機械でも置き換えられる仕事はなくなり、言われたことしかやらないような人は淘汰されていってしまうでしょう。ある企業では、バックオフィスで働く人たちにも売り上げを作る意識を求めています。いままでは処理されて送られてくるデータをまとめていればよかった人たちにも、自主的に売上アップにつながる意識を持ってほしいということなのです。

今後、企業側の制度導入が進み、働き方改革はさらに進むと思いますが、働く側の私たちも、自らの生産性を高め、価値を上げるためにできることはたくさんあります。たとえば私は家にいることが多いのですが、子どもが小さく子育てや家事がかなりの時間をとられています。しかし自分の部屋のパソコンの前に座らなくても、キッチンで立っている時間にタブレットで書類作成の準備をしたりすれば、もう少し生産性が上がるかなと思っています。また、資料なども納得するまで自分で抱えてしまいがちですが、7割方できたところで先方に見せて、そこでのフィードバックを盛り込んだほうがよいものが早くできると思います。

組織の中で働いている皆さんも、言われている仕事をこなすだけでなく、もっと視野を広く持ち、どんな提案や動きをしたら部署や会社の価値が上がるかをぜひ考えてみてください。仕事とは本来そういう視点でするべきだし、そうすることでやりがいも見えてくると思っています。

一年間お付き合いいただき、ありがとうございました。次回より新テーマ「ものの見方」について考えていきたいと思います。どうぞお楽しみに。

川村透

川村透

川村透かわむらとおる

川村透事務所 代表

「ものの見方を変える」という視点の転換を切り口に、モチベーションアップ、チームビルディング、リーダーシップ、コミュニケーション、問題解決など様々なテーマで講演、研修を行う。自身の体験と多くの研修・講演…

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