これまで12回にわたり、コラボレーションについて考えてきましたが、今回でこのテーマは終了です。そこで今回はまとめ編を書きたいと思います。
このテーマを書き始めた時点から一年が立ちましたが、「コラボ」という言葉は、ますます市民権を得てきています。自分一人で頑張るのではなく、他との融合によって新しいものを生み出そうという手法が、いまの時代のひとつのトレンドになっている実感がします。これまでずっと、コラボレーションをするには、まずこちら側がアイデアを考え、それを相手方に提示しましょう、と言ってきましたが、最後にもっと進んだ方法があることに気づきました。それは、相手にそのアイデアを見つけてもらうのです。
これは一見、無責任、他人任せと思われるかもしれませんが、枠を飛び出した見方をすれば、自分の発想の枠を越えて、予想外のコラボを生み出す、まさに先進的なコラボレーションの方法ではないでしょうか。
一回目の連載でも書きましたが、コラボレーションでは相手と対等の関係が原則。どちらがきっかけをつくったかは問題ではないのです。自分の思考に閉じこもらず、相手の頭も使ってみる、そういった大胆な発想が必要です。
なので、まだはっきりとしたアイデアがなくても「何かできそうだな」という予感がしたら、思い切って「私は一緒に手を組めそうに思うのですが、どうでしょうか?」と相手にさじを投げてみるのです。そう問いかけられることで相手の頭が刺激され、これまでにないようなアイデアが生まれるかもしれません。
最後に、10回目の連載でふれた、コラボレーションに必要な3つの資質をもう一度、掲げておきます。
この3つにピンときた人は、ぜひコラボレーションを手掛けてみてください。あなたは必ず、名コラボレーターになれるはず。陰ながら応援しております。
12回にわたってお付き合いいただいた皆さん、本当にありがとうございました。いつかどこかで、皆様とコラボレーションできる機会を楽しみにしています!
次回からは新しいテーマでのコラム連載となります。それではひとまずごきげんよう。
川村透かわむらとおる
川村透事務所 代表
「ものの見方を変える」という視点の転換を切り口に、モチベーションアップ、チームビルディング、リーダーシップ、コミュニケーション、問題解決など様々なテーマで講演、研修を行う。自身の体験と多くの研修・講演…
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