チームとして目標を達成するには、チームが単たる個々の和ではなく、積である必要があります。よくいうチームの相乗効果とは、どうすれば生み出すことができるのでしょうか。
1.助け合いの精神
もしあなたのチームに「自分は自分、他人は他人」というムードがあるなら、それをまずは一掃しましょう。自分の領域をガチッと守り、人を立ち入り禁止にするのではなく、自分も相手の分野に入って、助けられることは助け、また相手も自分の分野に入ってもらう、というマインドセットが重要です。人によって得手不得手はあるはず。資料作りの早い人、人との関係作りが早い人…お互いのそんな強味弱みをメンバー同士が把握し、相手の足りないところは補い、自分も補ってもらう、そうした姿勢でいることが大切です。
2.お互いの情報・クライアントを共有する
ノルマは個々に与えられるはずですが、それをこなしていく際に、先ほどの『助け合いの精神』にのっとり、メンバーの目標がどうすれば達成できるかを一緒に考えましょう。たとえば自分の担当クライアントの潜在的なニーズが、メンバーの仲間の受注とつながるかもしれません。お互いの情報を共有しましょう。また自分のノルマ達成においても、恥ずかしがらず、広くオープンに、埋まらない部分を伝え、まわりから知恵を出してもらいましょう。こうした助け合いをいやがる人がたまにいますが、チームの相乗効果を出すためには、こうしたインタラクティブな関係が不可欠です。
3. 臨機応変に対応する
よく、営業とサポートの間で起きることですが、サポート業務の担当者が自分のやりやすいようにルールを決め(請求書の発行は何時までに!など)、そのやり方に営業が仕方なく合わせているようなことがありませんか。数字を追っているときは、予定外の作業が起きたりするものです。ときには突発的な依頼をせざるを得ないケースがあるでしょう。そんなときでも「ごめん!これどうしても急で」と言えるような関係やルールを作っておきましょう。たとえば、無理を聞いてもらったときは次の日の朝のスタートを10分遅らせてもいい、とか。
これまで、チームでの目標達成というと、どうしても表立つ「営業戦略」ばかりが注目され、こうした目に見えない、チーム内での心構え、つまり「チーム内戦略」は言葉化されていませんでした。しかし、チームとして結果を出している集団をみると、じつはこうした「チーム内戦略」がしっかりしていることが多いのです。自立した者同士が相互に依存し合う関係をぜひ作り出してください。
次回は「走り出したあとにマネジャーがすべきこと」についてお伝えします。
川村透かわむらとおる
川村透事務所 代表
「ものの見方を変える」という視点の転換を切り口に、モチベーションアップ、チームビルディング、リーダーシップ、コミュニケーション、問題解決など様々なテーマで講演、研修を行う。自身の体験と多くの研修・講演…
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