第2回「部下とのコミュニケーション」
5月よりコロナの扱いもインフルエンザと同じ5類となりましたが、コミュニケーションの取り方もコロナ禍前のように戻るのでしょうか。いや答えは否です。
コロナ禍によって、必然的にリモートでのコミュニケーションを強いられた私たちでしたが、やってみたら意外と用は足りた(もちろんテレワークができない職種の人たちは別ですが)。ならばわざわざ会う必要はないよね、というわけです。また「働き方改革」という時代の流れも後押しし、ビジネス現場でのコミュニケーションの取り方はコロナ禍を境に大きく変わりました。
基本はリモート
これまでは「基本は会ってがベースだけど、難しいときはリモートで」という考えだったのが、「基本はリモート、どうしても必要なときは会って」のように、パラダイムシフトが起きたわけです。情報の伝達や報告、資料の共有などもすべてネット経由でできますし、リアルタイムでのやりとりもチャットで十分可能です。古い世代の人たちは対面で話さないと何となく不安感が残りますが、いまの人たちはそんなことはないようですね(笑)
次に仕事の重要度と対話手段の種類をまとめてみました。
何のために会うのか
そして、こうなってくるとやはり「何のために会うのか」というところが大事になってきます。ビジネスの現場において、ここだけはどうしても会って伝えたい、それは自分の思いであるとか、ここは重要な肝なので間違えないようにしたいとか。あるいは相手との距離感を縮めたい、つながりを深めたい、という目的でもよいでしょう。とにかく相手からすれば「リモートでも用が足りるのに、なぜわざわざ会ってまで…?」という思いもあるかもしれませんので、そこはしっかりと目的を確認したほうがよいでしょう。人はずっと一人で仕事をしていると孤独で不安になります。そういう意味でも定期的に顔を合わせて、雑談を交わすことも意味のあることです。
人の気持ちがわかる上司に
昔は、当たり前のように毎日職場で顔を合わせ、同僚や上司と同じ空間で働いていた私たちも、会うことが少なくなりました。部下のなかには、リアルで対面することに慣れてない、緊張してしまう人もいるかもしれませんね。アフターコロナ時代の上司は、そういった相手の様子を察することができるスキルが必要です。リモートだとどうしても相手と対面する時間が少ないので、心理的な距離感が生まれがちです。そこを上手に埋められるスキルが、アフターコロナ時代の上司に求められています。ぜひ皆さんもいま一度、コミュニケーションツールを使い分け、対話の質を見直してみてください。
【部下とのコミュニケーション~ポイント】
- パラダイムの転換~基本はリモート、会うには目的が必要
- 内容の重要度に合わせてコミュニケーション手段を変える
- 適宜、リモートで生まれた距離感を詰めるための対面は必要
- リモートで離れているからこそ、相手の心の機微を察するスキルが必要
川村透かわむらとおる
川村透事務所 代表
「ものの見方を変える」という視点の転換を切り口に、モチベーションアップ、チームビルディング、リーダーシップ、コミュニケーション、問題解決など様々なテーマで講演、研修を行う。自身の体験と多くの研修・講演…
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