第2回「働くとは何か」
いったい何のために働いている?
皆さんは日々、何のために会社に行って仕事をしていますか?若いうちはそんな漠然としたテーマなど考えている暇もなく、日々目の前の仕事に追われていることのほうが多いかもしれません。もちろん第一には生活していくためにお金を稼ぐことが目的でしょう。
就職活動の際皆さんが考えたことは「なぜこの会社で働きたいか」とか「どんな仕事をしたいか」ということだったかと思いますが、じゃあ、自分は何のために働くのか?という大きなテーマについては考えたことがない人が多いかもしれません。
これはいわば哲学的な命題でもあります。人によってはこのことについて考えることもないまま、一生を終える人もいるかもしれません。ただ個人的には、この答えが自分なりに出ていたほうが、今後仕事をしていく上でのモチベーションがずっと維持できるのではないかと感じています。
「働く」の定義
ここで私なりに働く、という言葉の定義を考えてみると:
何かの活動をし(=仕事)、それが誰かの役に立ち、結果、対価(報酬)をもらうこと
ポイントは、その活動が誰かの(社会の)役に立つものであるということです。組織で働いている人も、その組織の仕事が世の中の誰かの役に立っているからこそあなたの仕事が存在し、お金をもらえているわけです。そして、その活動に価値があればあるほど、多くの人に求められ、対価もそれに比例して増えるはずです。
また、働くことにより二次的に得られるものがあります。それは自分が成長する機会です。仕事を通じて色々な経験をしたり、多くの人の価値観に触れることにより、たくさんの刺激を受けます。また自分の仕事が認められ、感謝されたりすることで、自分の存在価値を認めることができ、自己肯定感も高まります。
自分の価値を高め続ける
この「働くとは何か」という問いについては、人の数だけ答えはあると思うので、以下は私個人の考えを書くことにします。
私は会社員を経て独立し、講演を仕事にするようになりましたが、その過程で、自分がこの世で与えられたミッション(使命)は「ものの見方は人生を変える」というメッセージを伝えることである、との思いに行きつきました。そしてそれをできるだけ多くの人に伝えるために仕事をしています。
講演の依頼を受け、その対価としてお金をいただけることはもちろん嬉しいですが、何よりも「川村透」という商品に価値を見出していただき、そこにお金を払おうと思っていただけることが一番嬉しい。そのために日々知識を吸収したり、自分の考えをまとめたりしています。言い換えれば「人の役に立つように自分の価値を高め続ける」ことが働く、ということだと思っています。
組織に属して働いている人も、日々勉強を重ね、目の前の仕事を通じて自分の経験値を上げていくことで、より幅広いニーズに対応できるようになり、結果、お客様の満足度も上がり、自分も成長を感じることができてうれしいはずです。
あなたがこの世で与えられた使命は?
よく、働きたくない、早くリタイアしたいという声を聴きますが、私はそうは思いません。仕事だからこそ、緊張感をもって相手に役立とうと思うし、結果うまくいくことで自己承認もできるし失敗しても次の糧になる。いわば「生きる張り合い」が仕事だと思っています。
いま20~30代の皆さん。ぜひ「自分は何のために働いているんだろう」という問いを自分に立ててみてください。そして「自分がこの世で与えられた使命(ミッション)」を探してみてください。誰にもそれはきっとあるはずですし、それがわかるときっと働くのが楽しくなってくるはずです!
川村透かわむらとおる
川村透事務所 代表
「ものの見方を変える」という視点の転換を切り口に、モチベーションアップ、チームビルディング、リーダーシップ、コミュニケーション、問題解決など様々なテーマで講演、研修を行う。自身の体験と多くの研修・講演…
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