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2015年08月20日

縦横自由な女性のアイデアは非現実的?

ダイバーシティ推進の一環として、多くの企業では、女性活躍のための女性向け研修が実施されています。テーマはまさに「活躍」です。しかし、実は会社も男性を主体とした管理職も当の女性本人も、「活躍している」とはどんな姿なのか、がイメージできていないことも少なくありません。

さて、以前にも書かせていただきましたが、男女ではルールが異なり、そのルールが無意識に働いて、行動していることがあります。

たとえば、何か課題を発見したり、それを解決する方法。これもルールによって異なります。男性社会のルールでは、普通はそれをやってはルール違反となること、過去に例のないことに対し、無意識ではありますが、それを避けてアイデアを考えるクセがあります。

だから、女性の言うことは現実味がない、無計画、突拍子もないことに思えるのです。

以前、こんなことがありました。お客様先でトップから新しい方向性に伴い、新たなアイデアを現場で考えてほしい、といった命題があり、管理職の男性のみなさんとミーティングさせていただきました。私なりの意見を色々と出させていただき、他社の事例やいわゆる女性目線でのアイデアをあれこれ話してみたのですが、どうも手ごたえを感じられない時間を過ごしました。後日、ミーティングの内容をトップに伝えることになり、私と数名の管理職の方で場を設けました。その時に驚くことが起こったのです。それは、私の意見を社長に聞かれたので、以前提案した内容を話したら、すんなり通り、管理職の皆さんも、「では、それでまずはやってみましょう」、という話になったのです。あれ??前回のミーティングでは否定はされなかったものの、同意は得られなかったものを今回は、同じ伝え方をしたのに、反対されなかった!と戸惑ったのを覚えています。その時の状況を私なりに客観的に整理してみたのですが、おそらく、管理職の皆さんは最終的に同意はしていないものの、トップがOKなら・・・と思ったのでしょう。そして、実際にやる段階になったら、それはきちんと気持ちを切り替えて協力してくださいました。

ここで思ったのが、まず、男性からしてみると、女性のアイデアは突拍子のないものに思えたのでしょう、だから同意はされなかったんだと思います。しかし、トップがOKなら、と一気にベクトルが同じ方向に向いたのです。

ここには、男性社会のルールがはっきりと特色として出ているのです。まずアイデアを出すとき、縦のルールの中で出すものと、私のように女性ルールの、縦横自由なフラットなルールで出すアイデアでは、まるで異なるのです。また、男性社会のルールでは、トップがGoということで、男性は様々な感情を抑えることができます。

女性だったら、納得しなければ動かないのに、とも感じました。

企業研修では、男性、女性にそれぞれ、会社の課題に対する解決策を出してもらうディスカッションを行うことがあるのですが、まさに出てくるアイデアが異なります。

女性のアイデアは柔軟で、枠を平気ではみ出してきます。この枠とは、男性社会のルールの枠なのですが。また、特徴的などこの企業でも女性から出てくるアイデアは、縦横関係なく関係性を持ってやりとりするものです。たとえば、○○の部署とコラボする、とか、社長にお願いしてみる、とか、組織の強みを使って新しいビジネスに手を出してみる、とか。

現実的ではないな、と思われた方は、男性ルール思考かもしれません。

変化している世の中についていくためには、今までのやり方、解決策では立ち行かなくなっています。女性のルールから出たフラットなアイデアは、一見突拍子のないことのように感じるかもしれませんが、実はしっかりと現実も見ているのが女性です。

組織のために、活かしてみる時かもしれません。

藤井佐和子

藤井佐和子

藤井佐和子ふじいさわこ

キャリアアドバイザー

個人と企業からの依頼によるキャリアカウンセリングは、延べ17,000人以上の実績。学生からシニア層まで年齢や性別を問わず、自分らしいキャリアデザインをするための選択とアクションに向けたカウンセリングを…

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