女性を対象としたキャリア相談を行っている中で、男女の大きな違いを感じることがあります。それは「自信」です。
これは、子供の頃から違いとして見られるようで、例えば男の子に試験のあと、どうだった?と確認すると、「まあまあできたかな」と答える一方、女の子はできているのに、「できていない」と答える子も多いようです。しかし、ふたを開けてみると、女の子の方が成績がよかったり。
また、社会人になってからも同じ現象が起こります。以前、私が会社勤めをしていた際、営業での結果を男性の方が自信をもって「大丈夫!」と言い切るのに対し、女性は「大丈夫だと思いますが、まだわかりません」と不安げ。もちろん一概には言えませんが、そのような傾向の違いがあるのを実感していました。
ちなみに、その報告を受ける私としては、男性の報告を8割減、女性の報告を1割増しで受け止めて、数字管理をしていたこともあるくらいです。
さてこれは、どちらが悪い、ということではなく特性の違いです。
話は戻りますが、女性はいつまで経っても自信がない、と思い続けているものです。それは周囲からの評価がよくても、「いや、よく言われれば言われるほど、不安が募る」なんてこともあります。そのために、「いえ、私は現状維持、ソコソコな感じでいいんです」など、せっかく打診されたチャンスもみすみす逃すことに。
まじめな女性は、まだまだ私はできていない!と頑張って成長しようとします。しかし、せっかくできても、やはりまだ自信が持てないので、もっと頑張らなくては、と努力します。いつまで経ってもゴールに行きつかない、自信にならない・・・。
「自分に自信を持ちたい。自信を持つには、どうしたらいいんでしょう」
「きっとこれを勉強して、資格が取れたら自信が持てると思うんです」
このようにおっしゃる女性を日々、見ている中で、彼女たちの呪縛を開放するために、魔法の言葉を見つけました。それは「自信がない?それがどうしたの?自信は必要ですか?」という問いかけです。みなさん、最初はキョトンとされますが、「自信がないのが当たり前」を受けとめると、ラクになり、笑顔になります。
最近、女性向けの講演でお伝えすると、多くの方が印象に残ったこととしてコメントしてくださるのが、「自信がなくて当たり前、私たち女性には自信じゃなく、ちょっとした勇気が必要なだけ」というメッセージのようです。
これは、私自身もそうだから、心から伝えらえる言葉なのです。
そして私も振り返ると、自信のないことだらけでした。でも、48歳の私は何とか今、こうやって立っています。いまだに自信なんてあるわけがないのですが、いつも前に踏み出す時に支えられたのは、ちょっとした勇気でした。
女性は守るもの、信念、使命感があれば、勇気が溢れてくる生き物です。自分を信じて、周囲のために、勇気を出して、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。そして、その勇気を見守って、少しだけ距離をとって支えてくれる周囲の上司や環境があると、もっともっとその人は成長できます。
藤井佐和子ふじいさわこ
キャリアアドバイザー
個人と企業からの依頼によるキャリアカウンセリングは、延べ17,000人以上の実績。学生からシニア層まで年齢や性別を問わず、自分らしいキャリアデザインをするための選択とアクションに向けたカウンセリングを…
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