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2022年06月15日

変化に適応する力

第3回「変化に適応する力」

さて、第3回目は変化する力です。世界がコロナ禍になって、いろんなことが変化しました。働き方も在宅でのリモートワークが増え、会議もオンラインが当たり前。人同士の関係性のあり方、営業の仕方など、様々な変化が起きています。この変化は、私が社会人になった30年ほど前、パソコンが普及してきたときの変化以来の大きな波だと感じています。

このようにこれまで当たり前だった価値観やプラットフォームがガラガラと崩れ、新しいやり方が台頭してくるとき、私たちに求められるのは、それにうまく適応していく力です。

変化についていけないのは…

しかしこうした波についていけない人たちがいます。それはいまの管理職世代、40代から50代、特に男性ですね。私も含めですが、この世代の人たちは、ついこないだまでうまくいっていたやり方にどうしてもとらわれています。仕事はどうしても対面を求めてしまうし、プライベートより仕事が第一という価値観です。年齢が上がると考え方も固くなり、自分を守ろうとする力が働きます。新しいこと=自分が弱くなる、と思い込んでいるのです。まずはこの固定観念を変えなくてはなりませんね。次にいくつかの変化の例をみてみましょう。

アイデアの売り込み方

アイデアを作って売り込んでいくのでも、昔はしっかりパワーポイントを作りこみ、何度も推敲してやっと分厚い資料ができ、それを特定の人に向けてプレゼンするのが昔のやり方でした。しかし、いまはある程度作ったら、それをすぐに発信し、不特定多数の人から賛同を得たり資金を得たりします。ビジネスの支援をしてもらうにも、昔はエンジェルというお金をもっている人に会ってプレゼンしていましたが、いまはクラウドファンディングで、その趣旨をネットに乗せ、それを見た人が資金を入れてくれるというやり方が多いようです。ここで求められるのは、いかに早くアイデアをまとめ、わかりやすく発信していくかというスキル。昔は「誰を知ってるか」というのが結構大事でしたが、いまは「いかに多くの人に見てもらうか」が大事のようです。

情報の伝え方

ひと昔前は、情報というのは基本文字ベース、そしてよくてもパワーポイントの写真とかイラストでしたね。しかしいまはYouTubeをはじめ、動画が基本。写真などに比べ格段にわかりやすいので、いまの人たちは多くのスキルをスピーディに身につけられる環境にあるのです。たとえば美容師さんの世界でも、大抵のことはYouTubeを観れば体得できるとのこと。昔はわざわざ店を休んで、うまい人がやっている研修会に参加してそこで初めて学ぶ、というのが基本だったのが、いまは自宅でコーヒーを飲みながらでもそのスキルを学べるのです。

営業の仕方

これまで対面が基本だった営業活動も選択肢が増えたと思います。いま私が口座を持っている証券会社の担当者とはZoomで話しています。そうすることで営業担当は、より多くの人とミーティングをすることができますよね。このやり方ですと、担当エリアという考えもなくなってきます。極端に言えば、全世界にいる人が自分の顧客になり得るのですから。

こうした変化の時代に必要なこと

このように物事が変化していく時代に大切なことは次の3つです。

  1. まずはそれを試してみる
    まずそのやり方を実践したり、新しいソフトならそれを触ってみましょう。リモート会議も実際に開催してみることです。やってみると、案外いままで気づかなかったメリットが見えてきたりするものです。間違いながらもそのソフトを使っているうちにだんだんとわかってくるものです。
  2. プライドを捨て人に聞く
    恥ずかしくて人に聞けない、と言う人は多いですよね。若い人に聞くなんて…と思っているそこのあなた。もしかしらたその考え方も古いのかも知れません。教えてもらうことで、相手も話しやすくなったりするものです。聞くこと=恥ずかしいことではなく、相手に話すチャンスを与えることだと思いましょう。
  3. 一日ひとつ新しい考えにふれる
    ニュースなどでみるいま話題の食べ物やお店に行ってみる、アプリをダウンロードして試してみる、など、自分が知らないことを体験する時間を1日一回は作るようにしましょう。いかに自分の感性と時代のズレがあるかを自覚することができます。これれが焦りになり、なんとかしなきゃという気持ちに繋がります。もしこのズレすら感じていないとしたら、その人はもう終わりですね(笑)

種の理論で有名はダーウィンの言葉に「変化に最もよく適応したものが生き残る」というのがあります。この言葉こそ、まさにいまのコロナ禍においてふさわしい、胸に刻んでおくべき言葉ではないでしょうか。

【まとめ】

変化に適応するために必要なこと。

  1. まずはそれを試してみる
  2. プライドを捨て人に聞く
  3. 一日ひとつ新しい考えにふれる

川村透

川村透

川村透かわむらとおる

川村透事務所 代表

「ものの見方を変える」という視点の転換を切り口に、モチベーションアップ、チームビルディング、リーダーシップ、コミュニケーション、問題解決など様々なテーマで講演、研修を行う。自身の体験と多くの研修・講演…

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