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コラム モチベーション

2024年06月17日

モチベーションの作り方

第3回「モチベーションの作り方」

さて、今回はモチベーションをどうやって作りだすかについてです。皆さんはしばしば、やらなければならない仕事があるのに、それを始める気にならないとき「あ~モチベーションがあがらねぇ!」と叫んでいますね(笑)そして仕事が進まないのを「モチベーション」という得体の知れないモノのせいにしているのでは?

笑うから楽しくなる

よく「楽しいから笑うではなく、笑うから楽しくなる」というのを聞いたことがありませんか。脳科学の仕組みから言えば、実はこれは正しいのです。脳内で生成させる神経伝達物質のひとつであるドーパミンは、幸せホルモンと呼ばれ、やる気や快楽につながるものですが、これは何らかの行動に伴って分泌されます。つまり、じっとしていては生まれないということですね。

まずは種火をつければいい

大事なのは、最初はほんの少しの動きでいいということです。「家中を片付けよう!」とか「一週間で5キロ痩せよう」というのは、かなりの覚悟と大きなモチベーションが必要です。でもそこまでのやる気を最初に起こすのは至難の業。最初は「じゃ、まず机の片隅を片付けよう」とか「今日100g減量できるかな」でいいのです。そうして少し動いているうちに、だんだんドーパミンが分泌され、もっと動きたくなっていくのです。
仕事も同じです。何十ページの資料を作るのになかなか重い腰が上がらない…。そんなときはまず資料のホルダーをパソコン上につくり、何十ページの白紙スライドの枠だけパワーポイントにつくるのです。そうしているうちに、だんだんドーパミンが出てきて、おもしろくなってくるのです。なので、モチベーションの作り方の答えは「まずは少しだけ動いてみる」になりますね。

ちょっと手を伸ばせば届く目標を

目標設定の仕方ですが、あまり高い目標を掲げてもはなからやる気が起きないのでこれは効果がありません。かといってすぐに到達できてしまうような目標もやる気が出ません。一番効果的とされているのは「いつもより少し頑張れば手が届きそうな目標」です。それが実現できると、100の力が120になったのを実感できるはず。腹筋をいままで毎日30回やっていたのをいきなり100回にするのはハードルが高いですが、45回、50回ならばできそうな気がしませんか。そうして少しずつ目標を高くしていくのです。会社から言われた目標も、そのままでは高くてやる気が起きないなら、ブレークダウンして自分の手の届きそうなところにまずマイルストーンを置く。そうすることでエンジンもかかりやすくなります。

他人を約束にからめる

目標を設定しても、その達成にコミットできずすぐに横道にそれてしまう人は、他人との約束をからめてみましょう。自分との約束はすぐ破れても人がからむとそうはいかぬもの。たとえば〇月〇日に上司に書類をチェックしてもらう、同僚にZoomで見せる、など他人が自分の約束にかかわることにより、なんとか終わらさねば、という気持ちが沸いてくるものです。

モチベーションを継続するには

最初にもふれましたが、番大事なのは動きを止めないこと。そのために有効なのはルーティンを持つことです。イチロー選手はかつて打席に入る前に毎回決まった動作をしましたが、それをすることで自分の気持ちを常に同じ状態に持っていくことができるからです。毎朝決まった時間に起き、ラジオ体操をして、同じ時間の電車に乗る。これだけでも立派なルーティンです。それをすることで自分のモチベーションに種火をつけることができるのです。また「馬の目の前にニンジン」のように、自分でご褒美をうまく設定するのも有効です。「この原稿を書いたらコーヒータイムにしよう」「プレゼンの準備ができたら温泉に行こう」のように、タスクとご褒美をうまくつなげることも有効です。

目標達成体質になるには

どうしても「目標設定→達成」という枠組みが嫌いな人がいます。それは普段の生活ではまったくそうしたことをしないのに、いきなり仕事で「さあ目標を達成しろ」となるから拒否反応が出てしまうのです。ではどうすればいいのか。それは日々の生活に小さな「目標設定→達成」を取り入れるのです。7:50の電車に乗ると決めて乗る。TODOリストに「帰りに牛乳を買う」と書いて、それを実行してチェックをつける。これだけでも立派な目標達成ですよね。そういう習慣が身についていれば、いざ仕事になっても「目標設定→達成」の枠組みに、すんなり入っていけるはずです。

今回はモチベーションの作り方から目標達成までの話になりましたが、日々の生活のなかですぐに実践できるヒントをいくつか紹介しました。ぜひ試してみてください。

【モチベーションの作り方】

  • 楽しいから笑うのではなく笑うから楽しくなる。動くことで脳内で神経伝達物質ドーパミンが生成される
  • まずは小さく動き出す。それによりモチベーションの種火がつく。動いていればそれがだんだん大きくなる
  • 目標は「ちょっと手を伸ばせば届くところに」設定する
  • 他人を自分の約束にからめる
  • 自分のルーティンを持つ。同じ動きをすることで、同じ心の状態を作り出す
  • 目の前にニンジンをぶらさげ、タスクとご褒美をうまくつなげる
  • ふだんの生活を「目標設定→達成」型にする

川村透

川村透

川村透かわむらとおる

川村透事務所 代表

「ものの見方を変える」という視点の転換を切り口に、モチベーションアップ、チームビルディング、リーダーシップ、コミュニケーション、問題解決など様々なテーマで講演、研修を行う。自身の体験と多くの研修・講演…

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