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2024年07月17日

壁を乗り越える思考術~ネガティブをポジティブに変えるものの見方

第4回「壁を乗り越える思考術~ネガティブをポジティブに変えるものの見方」

さて、今回は思考術の話です。仕事やプライベートにおいて、すべてが自分の思う通りに進めば、それに越したことはありません。ところが人生、なかなかそうはいかないもの。どうしても想定外のトラブルや出来事に見舞われ、気持ちが落ち込み、パフォーマンスが下がることもあるでしょう。そんなときに持っておくと便利なのが思考術です。

ものの見方とは何か

私たちは目の前の出来事について、つねに何らかの解釈をつけています。たとえば仕事でミスをした=最悪だ、寝坊して遅刻=大失敗だ、というように。確かにミスをしたことや遅刻したことはマイナスの出来事もしれません。しかし、そこだけにフォーカスするのではなく、別の視点も持ちましょう、という話なのです。私たちはこれまでの人生の経験から、ほぼ自動的に出来事の意味を判断(認知)しています。しかし、そこには多くのバイアス(親や近しい人の価値観)がからんでおり、自らが新しい意味を作り出している人はそう多くはありません。そこを工夫するのがものの見方なのです。

トラブルは逆に突破のチャンス

たとえばお客様をあなたのミスで怒らせてしまったとしましょう。そのあと、上司とお詫びをしに相手の会社を訪問します。ミスはもちろんいいことではありませんが、ミスのおかげで得られたものを考えてみましょう。まず、相手が怒っているときというのは、いつもは閉じている感情の扉が開いています。いつもは胸にしまっていた本音の不満などが出てくるかもしれません。でもそれは、相手との距離感が縮まった証でもあるのです。相手も言いたいことを言ってすっきりして、さあこちらの出方を待っているかも知れません。ここで物怖じしてしまって、ただ謝るだけではもったいない。こうしたときこそチャンスなのです。逆にこのトラブルをなんとかして挽回してやろうと今まで以上に誠心誠意相手に尽くし、相手のことを考えるきっかけにしてみるのです。ここでの動き方により、半年後「いやああのときの失敗があったからこそ・・・」というストーリーが作れるのです。

吃音のハンディをプラスに変えるには

僕は少年期からしばしば吃音に悩まされてきました。会社に入ってからも、電話をとるときは緊張してしまいどもりがちになり、周りの人たちから笑われたりもしました。なので「これさえなければ自分は・・・」と吃音=自分の中でのマイナス点、という認識でいました。ところがフリーランスになり、自分で講師業を始めようと思って講師サイトに登録するとき、自分のセールスポイントがなかったのです。そこで思いついたのがこの吃音です。吃音で悩んだけれど、それによって学んだこともたくさんある、そうだこれを話のテーマにしようと決めて、はじめて自分から「吃音」であることを公表しました。三か月ほどはなにも動きがありませんでした。でもあるとき、私のプロフィールを見て私を呼んでくれる労働組合があったのです。このときの経験から、吃音=自分を売り込むことのできる個性、というプラスの見方ができるようになり、いまに至っています。吃音はマイナス、だからそれを直さなきゃ、と思うと、吃音を持ったままでは自分を認められないことになります。でも吃音があったからこそ自分を売り込めた、と思えば、吃音がある自分ことが価値のある存在となれるのです。本当に見方ひとつで人の表れも変わってくるのです。

マイナスをマイナスのままにしない

世の中は否定的な視点にあふれています。どこそこがつぶれた、~ができなかった、とニュースはネガティブな情報が多く目につきます。また人は、誰かが成功した話はおもしろくありませんが、失敗した話を聞くと安心するのですね。こうした見方が一般常識や慣習というのを作っているわけですが、なにもそれが唯一の見方ではないのです。自分でマイナスの出来事からプラスを見つけ出すものの見方の習慣を身につければ、どんなことが起きても自分の糧に変えることができます。プラスの出来事は誰にとってもプラスですが、マイナスの出来事は、見方を工夫できる人だけが得られる、一発逆転のチャンスなのです。これをお読みいただいた皆さん、ぜひこの逆転の面白さを味わってください!

ネガティブをポジティブに変えるものの見方

  • 出来事(特にマイナスの)に自分なりの解釈を見つける工夫をする
  • ミスが起きたら、よしチャンス!そこからの行動次第でプラスに転化できる
  • 吃音はある意味ハンディだが、ある意味自分を売り込む武器でもある

川村透

川村透

川村透かわむらとおる

川村透事務所 代表

「ものの見方を変える」という視点の転換を切り口に、モチベーションアップ、チームビルディング、リーダーシップ、コミュニケーション、問題解決など様々なテーマで講演、研修を行う。自身の体験と多くの研修・講演…

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