『皇室典範の改正を今国会で実現する』
と声高に叫んでいた小泉内閣でしたが、紀子様のご懐妊という神風が吹き、
拙速な議論に終止符が打たれたようで嬉しい限りです。
2000年以上続いてきた日本の歴史伝統を、わずか10名程度の”有識者”とやらの方々が、わずか40時間程度の会議にて議論しただけで決定してしまう小泉内閣の拙速性に、私は危機感を覚えます。
そもそも『男系』『女系』とは何でしょうか。
生物学の話になりますが、わかり易く言うというと、『男系』は、Y染色体を継承しているということです。男性はXY、女性はXXという染色体を持っています。子供は両親の染色体をひとつずつ受け継ぎます。その際に、男性親からX染色体を受け継げば女性親のXと併せて女性XXとなり、Y染色体を受け継げばXYとなり、男性となります。
よって、男系を維持してきた日本の皇室は、天皇制ができた2000年以上前から現在までずっとY染色体を受け継いできているのです。これは、ただ単に血が繋がっているという次元の話ではなく、世界でも類をみない一貫した日本の伝統なのです。
女系天皇賛成の方の意見では、『時代の流れからして男女平等にすべき』『過去に女性天皇が存在していた』という声がよく聞かれます。私も男女平等には大いに賛成ですが、今回の改正問題は次元が違う話のように思います。
過去には8人の女性天皇がおられましたが、いずれも男系の女性天皇であり、殆どがお世継ぎの男系男子が成人されるまでの中継ぎとしての即位でした。
日本の皇室には古代からの伝統と歴史があり、それを変えるということは重大な問題です。
郵政の一法案で国民に聞いてみよう、と衆議院を解散した小泉総理が、日本国憲法にある象徴天皇の重要な問題について、当事者である皇室の方々の意見も聞かず、一部の有識者や政治家の判断で軽々しく決めてしまうのは許されるべきではありません。まさにこの重要問題こそ、国民に聞いてみるべきなのではないでしょうか。
小林興起こばやしこうき
元財務副大臣
<ご本人からのメッセージ> かつて郵政民営化法案に反対して、自民党を追放されたが、この法案は米国の要求であることが今なお国民に全く知らされない中で、ますます米国への隷属化が進む。その根底に戦後70年…
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