現在、うつ病をはじめとする精神障害は世界中で増加傾向と言われ、わが国でも働く中高年の自殺者急増が社会問題にまでなっている。一方で、その重要性は誰もが口をそろえて唱えるものの、「ストレスを減らしましょう」といった総論や治療者の個人的考えは耳にする機会があるものの、体系的にどのようなことが精神医療の世界で語られているのかといった話まではなかなか聞けないのが現状である。臨床・研究面において世界の最先端に関わる精神科医が、社会・心理・生物学的といった視点から現代社会における精神医療の立場からココロのケアについて語る。

現代は、職場をとりまく環境の急変に伴いストレスマネージメントは急務と言われる。また、働く中高年の自殺者急増なども社会問題化してるものの一向に減る気配も認められない。過労自殺訴訟などの流れからも、企業側にも適切な対応が望まれているものの、現場は混乱しているのが実情である。職場のメンタルケアにも関わり、関連企業などへのコンサルなども行う精神科医の立場から、現代精神医療的な職場メンタルヘルスのマネージメントについて語る。

現在、うつ病をはじめとする精神障害は世界中で増加傾向と言われ、わが国でも働く中高年の自殺者急増が社会問題にまでなっている。一方で、その重要性は誰もが口をそろえて唱えるものの、「ストレスを減らしましょう」といった総論や治療者の個人的考えは耳にする機会があるものの、体系的にどのようなことが精神医療の世界で語られているのかといった話まではなかなか聞けないのが現状である。現在のうつの世界標準のカウンセリングであり薬と同等以上の効果を証明されている、認知行動療法、対人関係療法的アプローチについて、専門的立場から、日ごろの個人のメンタルケアにどう応用できるかといった視点で語る。

うつ病になれば、すぐに薬を飲むべきなのか？すぐにカウンセリングを受けなければならないのか？実は、軽症 中等度のうつ病では、欧米では薬物の前に、ハーブやビタミンといったサプリメント療法、運動、それに自分でうつのメカニズムを勉強して克服する自己カウンセリング（認知行動療法、対人関係療法）であるセルフヘルプをまず行おうという流れになってきている。世界標準の「まず、自分でできること」について講演する。

ビジネスでは、カリスマ的経営者個人や大企業の成功例（失敗からの復活劇も含め）や経営哲学、それらに基づいた理論（ビジネス書・MBA教材など）などのいわゆる「成功者の視点」からの発想であるトップダウン・アプローチのノウハウは多いが・・・足元に根ざしたというよりは、どこか「雲の上」的な感覚は拭い去れない。科学的実証性が検証されているわけでもない。ここに、一見、ビジネスには無関係に思われる“うつ病からの脱出ノウハウ”＝「現代精神療法的アプローチ」が有効なのである。これらは世界的大企業のエグゼクティブから名もなき多くの働く人たちまで多岐にわたる臨床場面から体系だって生み出され、厳密な科学的手法でその効果も世界中で実証されている。ビジネスに行き詰まりうつになる人が多いならば、うつという修羅場からの脱出法の延長線上にはよりよいビジネス躍進のヒントがあるのではないか？こういった斬新なボトムアップ・アプローチの視点でビジネス場面における実践的応用法を講演する。