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こちらのお客様では、年に2回上半期・下半期で大々的な戦略会議が実施されます。 今回は、主催ご担当者が2009年に公開された映画「旭山動物園物語」を見て、感動され、 ぜひそれを会社の戦略会議の中で共有したいとご依頼をいただきました。 廃園寸前であった旭山動物園を奇跡の復活をさせ、動員日本一を実現させた施策はもちろん、 経験から得た理想のリーダー像や、お客様にとって本当に必要なサービスについて、お話いただきました。
小菅氏の講演は、主に旭山動物園復活のエピソードになり、 「閉園の危機」「奇跡の復活」の2つに分けてお話されます。
<旭山動物園 “閉園の危機(状況把握)”> 小菅氏の入園当時、旭山動物園は、飼育員10人の小さな動物園でした。(尚、上野動物園は、飼育員が80~90人)。 入園しても誰も何も教えてくれず、餌のレシピを渡されるだけ。そこで小菅氏は飼育研究会を作りましたが、 休日に開催されことになり、休日出勤して研究会を月一で開くことになりました。(尚、その会はいまでも続いている。) 80年代余暇は多様化し、それに合せて動物園の動員は年々減少。動物園廃止論が市役所でささやかれるようになり、 その頃に初めて動物園の危機的な状況を知ることになりました。 何かをやらなければと思い「今、自分らでできることをやろう」と決心する。 しかし、飼育係の仲間に動物園の危機を話すも、反対意見も多かったため、危機感の共有を行うために、 小菅氏は「理想の動物園構想」を立てます。最初は「市長がやめろといっているなら動物園はやめるべき、 公務員は市長の言うことを聞くのが仕事」となかなか共感してもらえませんでしたが、 一人でコツコツ危機感を共有し続けた結果、少しずつ賛同してくれる仲間が増えていきました。
<旭山動物園 “奇跡の復活(施策)”> 賛同してくれる仲間は増えていきましたが、危機的な状況は変わらず、入園数は減る一方。 そこで、小管氏が園長になり、以下のような施策をされました。 ■施策1 :お客さんの目線に立った展示方法 初心に返り、お客さんの立場から動物を見てみてみました。飼育係から見ると動物はすごい気迫だか、 お客さんからみると休んでいるとしか見えないことから、動物と飼育係の間にお客さんが入るような展示を心掛けました。 これにより、動物は、飼育員ではなく、お客さんを見るようになりました。
■施策2: アンケートから問題を把握 作成者の意図する方向に作ってしまいがちなアンケートではなく、入園者の生の声を聴き調査を行いました。 対象を、子供連れの家族と限定。そこでの意見は「動物園は面白くない!」。 理由は、動物が動かない(動くまで見ていない)。ほとんどのお客さんは、数秒しか動物を見ないことを知りました。 動物園で働く人達の常識とお客さんの見方は全く違うことに気が付きました。 そのほかに、動物と触れ合うことを望んでいること、毎年同じで変化に乏しいこと、 基本的な動物の情報しか知らなかったことに気が付きました。
■施策3: 把握した問題点の改善 まずは、動物のことを知っていただくため、飼育係の言葉で書いた手書きの看板を作りました。 次に、魅力ある動物園作りということで、夜の動物園(動物は、涼しい夜に動く)、冬の動物園を開園。 従来、日本の動物園では動物の姿形を見せることに主眼を置いた「形態展示」が一般的でしたが、 旭山動物園では動物の行動や生活を見せる「行動展示」を導入し、 今では、通年開園となり、約70万人来園するようになりました。
このような施策により、小菅氏が園長になってから廃園寸前の旭山動物園は、右肩上がりで動員数は増加。 最後に、組織改革にはスターはいらない。個人戦では諦めの気持ちが出てしまうことがあるが、 団体戦では思わぬ力が発揮されるとお話され、講演を締めくくりました。 何事も全力で取り組まれ、信念を曲げず、同じことを言い続けた小菅氏の姿勢を見て、 周りのメンバーが刺激を受け、ついてきたのだと思います。 小菅氏のような泥臭いリーダーは減ってきているのではないでしょうか。 今だからこそ、小管氏のようなリーダーが求められているのではないかと感じる講演でした。
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