「仕事力が３倍アップする時間活用法」

【Q&A】時間管理のポイントとは…？

―普段はどのような企業で研修をなさることが多いのでしょうか。

水口和彦氏（以下、水口）：メーカーなどの製造業が多いですね。少し変わったところでは、旅行代理店の店長さん向けにも研修をしたことがありますよ。時間管理を進めるにはある程度トップの意識改革も必要ですから、店長や管理職の方にも研修を受けていただきたいですね。

―時間管理という概念が最近特に注目されて来たと思うのですが、その点はどのようにお考えでしょうか。

水口：　そうですね。もちろん以前から時間管理という概念はありましたが、ここ２，３年で一気に講演・研修の依頼は増えましたね。それはワークライフバランスにも関係はあると思いますが、それよりもビジネスのスピードが格段に速くなったことが一番の理由なのではないかと思います。メーカーでいうと、納品の期日が短くなっています。その分、同じ期間での仕事の量が増えているということが言えます。

―時間管理をする上で、一番重要な点は何でしょうか。

水口：　シンプルな方法を継続してやることと、メモをすることをサボらないことですね。私は研修でも手帳を使ったスケジュール管理をお話しますが、タスクやアポイントメントを書くということをしなければ、正確な仕事量は把握できないのです。ですから何秒もかからない書くという作業をサボらないことですね。

　[聞き手：「講演依頼.com」研修事業チーム]

【研修レポート】

●実施日：2008年4月
●主　催：建設会社様
●対　象：営業・技術の部長職以上
●テーマ：「仕事力が３倍アップする時間活用法」

＜レポート＞
ただスキルを教えるだけでなく、なぜ「時間管理」をする必要があるのかという理由もしっかり理解できるので、
聴いておしまいにならず、頑張って時間管理をしようという意欲をかき立てるようなお話でした。

研修では、以下のポイントに絞ってお話くださいました。

（1）労働時間短縮のために
（2）時間管理とは
（3）積極的な「段取り思考」で業務効率改善
（4）時間管理の活用・段取りの活用
（5）時間力の高い組織作り

　ご著書『仕事力が３倍アップする時間活用法』の中でも述べられていましたが、「時間管理」への関心が高まっている大きな要因としては、ビジネスのスピードが速くなっていることで、仕事の量が増えているために、時間管理をしなければ仕事をこなせないという現状があります。また、企業としても労働環境を整えるためにも長時間労働を放置するリスクを考えなくてはならなくなったことも挙げられるそうです。

　 そんな状況の中で、若手や中堅の一番働き盛りの社員に時間不足感が常に付きまとうという悪循環が生まれてしまうのです。 こうした現状を打開するために、時間管理を試みても「時間管理＝スケジュール管理」だと思い込んでいると本当の意味で管理はできません。

　「時間管理とは、スケジュール管理も含めた仕事の段取り」であると水口先生は言います。段取りの仕方も水口流は、簡単で明日からすぐできます。手帳や独自のシートを活用して、実践を交えて進めていく研修では、聴講者のみなさんが自分の手帳を開き、見比べながらメモをとる場面も見受けられました。また、今回の聴講者のみなさんは部長職以上の方々ということで、研修終了後の質疑応答では「部下への指導方法」に関する質問に対してもお答え頂きました。

　 わかりやすく、何よりも目でお手本のスケジュール管理を見せてもらえるということが、とても刺激になり、時間管理に対するモチベーションの高まる研修でした。何より時間管理はワークライフバランスのためだけでなく、スムーズに仕事を進めるためのツールでもあるということ。時間管理はこの忙しい社会をよりよく生き抜くための人生計画なのだと感じました。

　[文責：「講演依頼.com」研修事業チーム]